アンドレ・アシマン著の同名小説をアーミー・ハマー&ティモシー・シャラメ主演で描いた青春映画です。
今年のアカデミー賞で話題になっていたので、どんな作品なのだろうと気になっていました。
北イタリアを舞台にしたひと夏の物語は切ない想いで胸がいっぱいになるような余韻を残しました。
1983年の夏のこと。北イタリアで夏を過ごしていたパールマン教授一家のもとに、彼の教え子である
アメリカ人大学院生のオリヴァー(アーミー・ハマー)がやって来ました。
彼はその華やかな明るさで注目の的になります。
どこか隙を見せないような雰囲気を持っていたオリヴァーでしたけど、
少女たちはこぞって近付こうとしていました。
パールマン教授の息子エリオ(ティモシー・シャラメ)は
そんなオリヴァーや少女たちの様子を苛立ちながら見ていました。
オリヴァーが明るく挨拶しても不機嫌な顔を見せるだけです。
でも、次第に彼はオリヴァーに町を案内するなど、一緒に行動をしていくようになります。
そして、エリオは自分の想いがどのようなものかを悟り始めました。
それにしても、予想以上に優しさに包まれた美しい作品でした。
簡単に言えば、17歳の少年の出会ったひと夏の恋物語です。
でも、1983年という時代では絶対に人には言えない恋なのです。
二人は戸惑い、悩んで、それでも想いを伝えて結ばれます。
真っ直ぐに心を寄せるエリオに対して、年上のオリヴァーが気遣う姿がとても優しくて切なかったです。
相手を傷付けないようにと何度も問いかける彼は、もしかしたら何度も恋に傷付いたのかもと感じました。
そして、恋が終わった時に息子を見守ってきた父親の言葉には思わず泣きそうになるくらい感動しました。
こんなに大きな心を持つ人になれたらいいなあと思ってしまいました。
観終った時、この作品の美しさと優しさをずっと感じていたいなと思った1本です。
監督:ルカ・グァダニーノ 出演:アーミー・ハマー ティモシー・シャラメ マイケル・スタールバーグ アミラ・カサール ヴィクトワール・デュボワ エステール・ガレル
2017年 イタリア/フランス/ブラジル/アメリカ 原題:CALL ME BY YOUR NAME
(20180523)
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