絵を描くことが好きでインテリアコーディネーターとなった川奈つぐみ(杉咲花)は、取引先との飲み会で
高校時代に片想いしていた初恋の先輩・鮎川樹(岩田剛典)と再会しました。
一級建築士として設計事務所に勤める樹はつぐみが憧れていたままの明るい笑顔を見せていましたけど、
車椅子の生活になっていました。
樹は大学生の時に交通事故で脊髄を損傷して、二度と歩けない身体になっていました。
改めて本人から身体のことを伝えられたつぐみは動揺しつつも、
当時と同じ笑顔を見せるあこがれの先輩と一緒に仕事を出来ることに喜びを感じます。
不自由な生活を送りながらも前向きな心と努力で建築家の夢を諦めなかった樹への想いは募るばかりです。
でも、樹は自分の身体のことを考えて高校時代から付き合っていたの恋人と別れており、
今後も恋人を作る気はないとつぐみに宣言しました。
それにしても、本当に優しくて心が温かくなる物語ですね。
相手を大切に想いながらも恋に悩む主人公二人がキラキラ輝いて見えました。
ある意味、ラブストーリー王道の展開かもしれませんけど、恋への道のりはかなり険しかったです。
現実を理解しているからこそ、そして相手を想うからこそ、どうしても前へ進めなくなる時があります。
つぐみの父母は娘の幸せを願って樹との付き合いに猛反対しますし、
つぐみに起きたある出来事が二人の仲を遠ざけてしまいます。
でも、主人公たちは悩みながらも、その強い想いを忘れ去ることが出来ません。
時間を掛けてようやく自分の心に正直になろうと決意する二人の姿が見られた時は、本当にほっとしました。
そして何と言っても、川奈つぐみを演じた杉咲花さんがキュートで可愛かったです。
その揺れる心を体現するような繊細な演技に魅せられました。
もちろん、鮎川樹を演じた岩田剛典さんもキャラクターにピッタリの爽やかさで素敵でした。
観終った時、どうか二人には思いっきり幸せになって欲しいなあと願った1本です。
監督:柴山健次 出演:岩田剛典 杉咲花 須賀健太 芦名星 マギー 大政絢 伊藤かずえ 小市慢太郎 財前直見
2018年 日本
(20180904)
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公式サイトはこちらへ http://perfectworld-movie.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は10月5日以降の予定です。