中学生の少女・琉花(芦田愛菜)は今日から始まる夏休みに浮かれていました。
でも、ハンドボール部の練習に出た彼女は、自分へのラフプレイに対して激しく反撃をしたために
顧問の先生から部活に出てくるなと言われてしまいます。
落ち込んだ彼女は、ふと幼い頃の不思議な体験を思い出し、父の職場である水族館へと向かいました。
水族館のバックヤードで父を捜していたところ、不思議な少年と出会います。
ジュゴンに育てられた少年は、魚のいる水槽に飛び込むと気持ち良さそうに泳ぎながら浮かんでいます。
まるで海の生き物のように魚たちの中心で浮かんでいる少年の様子に、琉花は目を丸くしていました。
それにしても、スクリーンに映し出される海や空は圧倒的な美しさですね~
それだけでも映画館に来て良かったと感じました。
ボーイ・ミーツ・ガールの物語なのですけど、どちらかというと生命の誕生を巡るような物語です。
琉花と不思議な少年たち・“海”と名付けられた弟と兄の“空”との出会いからストーリーは動いていきます。
彼らの身体に起きている異変は何か、海で次々と起きる怪奇現象は何なのか、
そして海で何が起きようとしているのか。
謎が深まるにつれてどんどん引き込まれていきました。
正直、後半は心象風景のような不思議な映像が続くので、この映画を理解できたとは言えないかも知れません。
でも、そこは何となく感じるだけでも良いような気がします。
連綿と受け継がれてきた遠い海の記憶のようなシーンは、
観た人の状況によっても受け取り方が変わってくるかも知れません。
私も観ながら、このシーンは理屈では無いなあと思いました。
映像も音楽も心に残りましたけど、主人公の声を担当した芦田愛菜ちゃんがまた良かったです。
本当に声の演技も上手いですね~
ドラマや映画だけでなく、声優としても活躍が楽しみになりました。
あと、エンドロールが始まっても席を立ってはダメです。エンドロール後も物語は続きます。
米津玄師さんの歌声を堪能していたらエンドロールは終わっていますし、頑張って座ってくださいね(^^ゞ
観終わった時、このまま布団にもぐって海の夢を見たいなあと思った1本です。
監督:渡辺歩 声の出演:芦田愛菜 石橋陽彩 浦上晟周 稲垣吾郎 蒼井優 田中泯 富司純子
2019年 日本
(20190612)
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