レコード店を営むフランク(ニック・オファーマン)はとても気難しい表情を浮かべていました。
人生を左右するようないくつもの悩みを抱えていたのです。
1つは経営しているレコード店の売上が最悪なことです。
17年間、自分と娘の生活を支えてくれた店でしたけど、そろそろ続けるのは限界になっていました。
もう1つは高齢の母の万引きを止められないこと。
彼女は自分では悪いという自覚がなく、捕まっても叱られても繰り返します。
そろそろ一人暮らしをさせるのは危うくなっていると実感し、同居を考えていました。
最後の1つは大切な娘サム(カーシー・クレモンズ)が進学でアメリカの反対側、西海岸へ行ってしまうこと。
これは医者を目指して医学を学びたいという自分の娘としては本当に誇らしい決意に依るものなので
反対はしにくいのですけど、でも、寂しい想いは募るばかりです。
そんな悩みを吹き飛ばすように、フランクはサムに夢を叶えてとワガママを言い始めます。
実はフランクは若い頃にバンド活動をしていて、そこで出会ったのがサムの母でした。
母はサムが幼い頃に事故で亡くなりましたけど、両親の才能を引き継いだサムには音楽の才能があります。
そして、フランクの夢はいつか娘と音楽をすることだったのです。
フランクの強い押しに折れたサムは、父と二人でデュオをするためにオリジナルの歌を創り始めました。
それにしても、このお父さんはお茶目ですね~
娘が真面目に医者になりたいと進学を決めたのに対して、「入学を1年後にしない?」なんて言うなんて
娘の視点から見たら、イライラ度100%です。
でも、娘が幼い頃に事故で妻を亡くし、男手一つで立派に娘を育て上げているのです。
と思うと、やっぱりこのお父さんは頑張っていますし、娘のサムも父の愛や努力を理解しています。
だからこそ、父が二人で音楽をやろうなどと無茶なことを言ってきても
仕方ないなあと思ってしまうのですね^_^;
二人が音楽を紡ぎ出すラストへの展開は、娘を持つお父さんなら羨ましいだろうなあと思います。
娘をこんないい子に育てた父親への最高のプレゼントですね♪
二人で音楽を奏でる姿はとても気持ち良さそうでした(^^)
観終った時、いい娘といい親友に出会えたら、人生は最高だねと思った1本です。
監督:ブレット・ヘイリー 出演:ニック・オファーマン カーシー・クレモンズ テッド・ダンソン サッシャ・レイン トニ・コレット
2018年 アメリカ 原題:HEARTS BEAT LOUD
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