タナダユキ監督が高畑充希主演で描いた閉館寸前の映画館をめぐる物語です。
映画館の存続へと奮闘する主人公たちの姿が人情と共に明るい雰囲気で描かれていました。
福島県・南相馬市にある映画館・朝日座は旧作を2本立てで上映している名画座です。
100年近い歴史を持ち、震災も乗り越えて来た映画館でしたけど、
最近はさらなる厳しい状況になり閉館決定を余儀なくされていました。
映画館売却の契約を終えた朝日座の支配人・森田保造(柳家喬太郎)は、
一大決心をして保管してきたフィルムを一斗缶で燃やし始めます。
すると、どこからともなく現れた女性(高畑充希)が慌てて近付いてくると、
水をかけて火を消してしまいました。
驚いた保造が女性に、もう映画館の閉館は決まっているからと伝えるが、
女性の方はそれでは困ると強く主張します。
大切な人との約束でこの映画館を無くすことは出来ないと言うのです。
そして、彼女は自分の名前を「茂木莉子」と名乗ると、自分が何とかすると言って動き始めました。
それにしても、心がほっとするような物語ですね~ 映画愛と映画館愛にあふれています(^^)
映画は観た人の心を救うのですよね。
そんな映画を大切にしたいと願う気持ちが真っ直ぐに伝わってくるような作品でした。
あと、茂木莉子の恩師として田中茉莉子(大久保佳代子)という高校教師が出てきます。
この先生のキャラクターが最高でした(^^)
昨年、同じタイトルでドラマ版も創られているそうです。
映画はストーリーとしてはドラマ版の前段のようですので、ドラマを観ていなくても楽しめました。
観終わった時、私もこんなふうに映画館を愛したいなあとちょっと思った1本です。
監督:タナダユキ 出演:高畑充希 柳家喬太郎 大久保佳代子 甲本雅裕 佐野弘樹 神尾佑 竹原ピストル 光石研 吉行和子
2021年 日本
(20210726)
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公式サイトはこちらへ https://hamano-asahi.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は9月10日の予定です。