今日は拓也(瑛太)の幼なじみ秋葉サブロー(澤屋敷純一)が少年院から出所してくる日だ。
サブローには引受人が必要なため、拓也は父・矢沢拓郎(役所広司)にその役を頼んでいた。
株のトレーダーで金に余裕のある父は、その頼みを気軽に聞いていた。
サブローの迎えには母(小林聡美)が出向いていたが、サブローは少年院から出て行こうとしない。
その様子を母から聞いた拓也はバイトを早めに切り上げて自分が迎えに行くことにした。
だが、拓也はその途中で交通事故に遭い、意識不明の寝たきり状態になってしまった…
初めはどうなるかなあと思っていたのですけど、ラストはニッコリしていました(^^ゞ
ちょっと不思議な物語です。
早々に息子の拓也は事故で眠りについてしまいます。
拓也の父・拓郎と幼なじみのサブローは、やりきれない気持ちのまま目的の無い旅に出ます。
拓也には横須賀に住む高校生の彼女・光(二階堂ふみ)がいました。
拓也の死を知らない光は、たまたま拓也の携帯に出た拓郎を拓也だと思い話し続けました。
彼女の無邪気な明るさに惹かれた拓郎はつい話を合わせてしまい、息子の死を告げることが出来ません。
光との会話に癒された拓郎は嘘を重ねながらも携帯に出続けました。
この作品は単純に言えば大切な者の死を受け入れるまでの心の物語なのですけど、
ちょっと現実っぽくないガマの油売りのエピソードが入ったりして、一筋縄ではありません。
人は死んだらどこへ行くのか、ずっと見守っていてくれるのか。
そんな1つの答えが優しくファンタジックな映像で描かれていました(^^)
それにしても役所広司さんの初監督作品がこんなに不思議な雰囲気の作品になるとは面白いですね。
また、そんな不思議な雰囲気にも良く似合う瑛太さんが息子役なんて
さすが上手いなあと思いながら観ていました。
女性陣もみんな素敵で、母役の小林聡美さんや光の祖母役の八千草薫さんはさすがでした。
あと、何と言っても光役の二階堂ふみちゃんがめちゃくちゃ可愛かったです(^^)
観終わった時、最後にほっとできる日本映画ってやっぱりいいなあとちょっと感じた1本です。
監督:役所広司 出演:役所広司 瑛太 小林聡美 澤屋敷純一 二階堂ふみ 八千草薫 益岡徹
2008年 日本
(20090624)