スティーヴン・ラッセル(ジム・キャリー)は養子だったが、優しい家族と共に成長し警官となった。
幸せな結婚をし、子供も生まれて堅実な家庭を築いていたある日のこと、
彼はついに自分の産みの母を探し出した。実は彼は母を捜すために警官となったのだ。
スティーヴンが実家を訪ねて名乗ると、母は冷たく彼を追い返して見向きもしない。
そんな態度に悲しみに暮れた彼はあっさりと警察を辞めて引っ越すと、もっと儲かる仕事へと転職する。
今度こそ順風満帆だと思われたスティーヴンの生活だったが、
彼は交通事故に巻き込まれて大怪我をしてしまった。
彼はその時、自分の生きたいように生きるべきだと決心した。実は彼はゲイだったのだ。
思いっきりカミングアウトした彼は、妻とは別れて自由に愛を楽しむようになる。
だが、そんな生活を維持するには金が必要だった…
脱獄してもすぐに捕まってしまうスティーヴンのストレートな行動に笑わされました~
自分の贅沢な生活を維持するために犯した詐欺の罪で刑務所入りしたスティーヴン。
彼はそこで運命の人フィリップ・モリス(ユアン・マクレガー)と出会います。もう、思いっきり一目ぼれです。
そして、心細い生活を送っていたフィリップは、君を守ると力強く言ってくれたスティーヴンに惹かれていきます。
そんな相思相愛の二人の姿はあまりにも幸せそうなので、観ている方もついニコニコしてしまいます。
でも、そんな幸せがいつまでも続くことはありませんでした。
フィリップは大人しくて優しくて守ってあげたくなるような人です。
そんなフィリップは愛する人に愛されながら一緒に暮らせれば、それだけで十分でした。
でも、スティーヴンはそんなささやかな幸せだけでは満足しませんでした。
豪華な家と車を持つようなリッチな暮らしを愛する人としたかったのです。
そして、彼は再び詐欺という犯罪に手を染め始めました。
スティーヴンはIQが高くて頭は切れるのだと思うのですけど、その行動はストレートです。
愛する人のために詐欺をして、愛する人のために脱獄する。
そして、どんなに頑張って詐欺をしてもバレてしまうし、どんなに頑張って脱獄しても捕まってしまいます。
彼の心はいつも愛する人フィリップに真っ直ぐ向かっているからです。
その姿は滑稽にも見えますけど、潔くていいなあとちょっとフィリップが羨ましくなりました。
それにしてもジム・キャリーの演技は楽しかったです~
もう、彼にぴったりのキャラクターで、思いっきり笑わせてくれました。
また、ユアン・マクレガーが本当に可愛い乙女な人に見えて、役者って凄いなあとしみじみ思ってしまいました。
この物語の本人は今も厳重な警備の中で終身刑に入っているかと思うと哀しいですね。
それでも彼はフィリップと出会ったことに後悔はないだろうなあとちょっと感じた1本です。
監督:グレン・フィカーラ ジョン・レクア 出演:ジム・キャリー ユアン・マクレガー レスリー・マン ロドリゴ・サントロ
2009年 フランス 原題:I LOVE YOU PHILLIP MORRIS
(20100225)
追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月13日以降の予定です。