ある朝、星野七海(松嶋菜々子)は見知らぬ部屋のベッドで目が覚めた。
ここがどこかも分からないまま服を着て部屋を出ると、キッチンでは知らない男がコーヒーを入れていた。
昨夜の記憶が無かった七海は、その男キム・ジュノ(ソン・スンホン)が自分を勝手に連れ込んだと勘違いして
彼を平手打ちすると家を出て来た。
だが、そのまま会社へ出勤した七海は友人であり仕事のパートナーである未春(鈴木砂羽)から
酔った彼女が噴水のある公園で自分からナンパしたと聞かされる。
自分の失態を気付いた七海は、謝罪のためにジュノの家を訪れた。
七海の姿を見た彼は微笑むと彼女にコーヒーを入れ始めた…
相手を想う気持ちの強さがとても切なかったです(T_T)
キャラクターは女性の七海が成功した新進企業の社長で、男性のジュノが陶芸家ですけど
物語の流れはオリジナルと同じで、幸せだった恋人を突然の死が引き裂きます。
でも、事故と思われた七海の死には、実は何者かの思惑が絡んでいました。
真実を追いかけた七海は犯人を追い詰めて行きますけど、そのことから恋人ジュノに危険が迫ります。
七海はジュノを守るため、偶然に出会った霊媒師・運天五月(樹木希林)を通じて
彼にメッセージを伝えようとしました。
オリジナルの詳細は覚えていないですけど、夜の暗さとキャンドルの明かりや
天から射してくる光の美しさが印象に残っていました。
リメイクの今作は役割も男女逆転し、爽やかで元気です。
あのろくろのシーンも明るい部屋ですし、ドキドキするよりもニッコリしてしまうような雰囲気です。
光と笑顔が似合う二人の純粋に好きだという気持ちが伝わってくるような綺麗なシーンでした。
そんなお似合いの二人に突然に訪れた別れは切なかったです。
七海は命を奪われただけでなく、ジュノとの愛も奪われてしまったのです。
明るくて笑顔の似合っていた七海が、形相を変えて自分を陥れた友人に怒りをぶつけるシーンは
演じている松嶋菜々子さんの上手さもあって怖さを感じました。
そして、何よりも七海を陥れた友人の自分勝手さが妙に怖かったです。
それにしてもソン・スンホンと松嶋菜々子さんは本当にお似合いですね~
二人のキラキラした瞳と笑顔を観ているだけで、恋っていいねと思うような何か幸せな気分になりました。
あと、何と言っても霊媒師役の樹木希林さんの存在感はすごかったです。
こういう役を演じると天下一品ですね(^^ゞ
観ている時は二人の美しさにドキドキしているだけでしたけど、観終わってしばらくしてから
切なさが込み上げてきました。
ゆっくりと余韻を感じたくなる映画だったなあと思った1本です。
監督:大谷太郎 出演:松嶋菜々子 ソン・スンホン 鈴木砂羽 橋本さとし 樹木希林
2010年 日本
(20101113)
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