漫画家のリエコ(小泉今日子)は今日も自宅で一生懸命に漫画を描いていた。
長時間の仕事で家事が出来ないため、田舎から母(正司照枝)に手伝いに来てもらって
いつの間にか5年が過ぎている。
仕事でも管理や彩色などを一手に引き受けてくれるアシスタントの愛ちゃん(田畑智子)に頼りっぱなしだ。
でも、女手一つで6歳の息子ブンジ(矢部光祐)と4歳のフミ(小西舞優)を笑顔で育ててきた。
そんな日々の中で、彼女が頭を悩ませる一番の問題はアルコール依存症の夫(永瀬正敏)のこと。
夫とは意気投合して結婚したのだが、戦場カメラマンとして体験したことのトラウマからか
いつの間にか重度のアルコール依存症となり、アルコールを飲んでは吐血するということを繰り返していた。
特に、酩酊状態になると幻覚や妄想がひどくなり、子供たちを怯えさせることもあった。
ある夜、やはり酩酊して暴れた挙句に吐血して入院した夫に、とうとうリエコは離婚を決意した…
ストーリーの中に日常の笑いが散りばめられていました(^^)
アルコール依存症の夫と離婚しながらも、最後まで支え続けた家族の物語です。
『酔いがさめたら~』はどちらかと言えばアルコール依存症の克服をメインに描かれていましたけど、
今作では妻の視点から見た家族の姿が中心でした。
物語の展開は分かっているのですけど、キャラクターがみんな生き生きしていて楽しかったです。
特に子供たちが元気で可愛いくて最高!
これはきっと、子供たちと一緒に暮らしている母の視線が入っているからかも知れません。
夫のいない間の出来事もいろいろ登場して、それがまた可笑しいのです。
子供たちの元気な姿やおしゃまな言動、そして、そんな出来事を冷静にコメントしながら受け止めていく
リエコの表情と台詞に思わず笑わされてしまいます。
本当に楽しい家族だなあとニッコリしながら観ていました(^^ゞ
それにしても、小泉今日子さんが上手かったです(^^ゞ
ちょっと嘘つきで、かなり元気で、とってもお酒好きな主人公を
あんなにピッタリに演技できるのは凄いなあと思ってみていました。
永瀬正敏さんも役にピッタリで、この二人が映画に出たのも分かるなと納得でした。
また子役の二人もとても上手くて、可愛かったです(^^)
素直に笑いながら頷くことの多い作品でした。
やっぱり母親にとってのパワーの源は子供たちなのだなあとしみじみ感じた本です。
監督:小林聖太郎 出演:小泉今日子 永瀬正敏 矢部光祐 小西舞優 正司照枝 古田新太 田畑智子 大森南朋
2011年 日本
(20110124)
→公式サイトはこちらへ http://www.kaasan-movie.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は2月5日以降の予定です。