物心がついた頃から吃音に悩まされていた国王の次男ヨーク公ジョージ(コリン・ファース)。
彼は緊張するとしゃべれなくなるため、人前でスピーチするのが大の苦手だった。
だが1920年代になると、ラジオの発達によりスピーチをする機会がどんどん増えてきた。
昔は騎士の姿で馬に乗ってれば良かったのだが、今では国民へ訴えかけるようなスピーチが出来ないと
国王はやっていけないのだ。
遊び好きな長男エドワードよりも父の期待を背負っていたジョージは、何とか吃音を治そうと様々な医師にかかる。
だが、誰も彼の吃音を直すことは出来なかった。
そんなある日、ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は
言語矯正を専門とする言語聴覚士ライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)のオフィスを訪ねた。
彼の王族を特別扱いしない態度を戸惑いながらも、最後の望みをかけて治療を受けることに決める。
だが、出だしからジョージとローグは喧嘩別れしてしまった…
運命を受け入れようと頑張る姿に拍手でした。
英国王ジョージ6世の第2次世界大戦への参戦のスピーチを成功させるまでを描いた作品です。
彼は幼い頃から吃音に悩まされています。
彼は国民が注目する博覧会の閉会式に父の名代として演説をしますが、吃音で話せなくなり大失敗をします。
その後、様々な医師にかかりますが、どれだけ頑張っても治りません。
そんな中、妻の紹介でオーストラリア出身の言語聴覚士ライオネル・ローグと出会います。
二人の出会いは最悪です。初日から喧嘩別れします。
何と言ってもジョージは怒りっぽいのです。
しかもプライドが高いので、オーストラリア出身の平民であるローグと対等に話すことなど難しいのです。
それでも、ローグ独特の方法で録音した自分の声を聞いたジョージは、彼を信じてみようという気になります。
公務を行ないながらも毎日の練習に取り組む中で、ジョージは少しずつローグに心を開くようになりました。
ローグの目指す一番の目的は心の治療です。
それは今までの医者とは全く違うスタンスです。
そして、時間をかけてジョージの子供時代の話を聞く中で、
彼がなぜ吃音に悩まされるようになったのかを悟ります。
それは、ローグにとっても悲しい事実でした。
それにしても、ストーリーに引き込まれました~
出演者の演技が良いのはもちろんのこと、やっぱり事実の物語だけに心に来るものがありますね。
最初は怒りっぽくて話せない王子って…?と思うのですけど、彼の努力と苦労を見ているうちに
どんどん応援をしたくなってきます。
特に自分は王にふさわしくないと悩みながらも何とか頑張ろうとする姿が印象的でした。
そして、いよいよスピーチの時には、映画の中の人々と一緒に成功を祈るように見つめていました。
こういう歴史を背負って今の王室があるのかと思うのと同時に、今度は「クイーン」を見直してみたくなった1本です。
監督:トム・フーパー 出演:コリン・ファース ジェフリー・ラッシュ ヘレナ・ボナム=カーター
2010年 イギリス/オーストラリア 原題:THE KING’S SPEECH
→公式サイトはこちらへ http://kingsspeech.gaga.ne.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は2月26日以降の予定です。
追伸2
英国大使館で行なわれたプレミア試写会に参加させていただきました。
ブロガー招待だったのですけど、中に入ったらやっぱり雰囲気が普通の試写会とは違っていてドキドキでした。
会社からダッシュして行ってもギリギリだったので、ドリンクとクッキーを頂けたのが嬉しかったです。
何と言っても、エリザベス女王をはじめとする王族たちの肖像画に囲まれて映画を観るのは
また違った雰囲気で楽しかったです~☆