平日は普通に仕事をし、週末になると冒険を楽しむ登山家アーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)は
今週も金曜日の夜になるのを待ち構えたように車を駆り出した。
今回の行き先はユタ州のブルージョン・キャニオン。もちろん一人旅だ。
車で入り口まで乗りつけ、朝を待ってマウンテンバイクで走り出したアーロンは
行けるところまで走った後、徒歩で目的地へと向かい始めた。
途中、道に迷った二人組ミーガン(アンバー・タンブリン)とクリスティ(ケイト・マーラ)と出会い
楽しいひと時を過ごす。
だが、二人と別れて間もなく、彼は事故で岩に右手を挟まれ、身動きが取れなくなってしまった…
孤独であることの怖さがひしひしと迫ってきました~
荒野の真ん中で動けなくなってしまった青年アーロンの物語です。
彼は誰にも行き先を告げずにブルージョン・キャニオンへ来てしまいました。
しかも、広大な荒野の中でも岩の裂け目のような場所で、ほとんど日も射さないような地点です。
上からしか見えないし、叫んでも誰にも声が届かない。
しかも岩は重くて大きくて、ちょっとのことではビクともしませんでした(T_T)
最初にびっくりしたのは、映画が始まってそれほど過ぎないうちに手を挟まれてしまうことです。
うわー、これからずっと“127時間”ですか!?と思ったのですけど、さすがはダニー・ボイル監督なので
回想や想像のシーンをふんだんに取り入れていました。
現実があまりにも過酷な分、想像の世界では彼に美しい夢を見させてくれます。
その数々のシーンは心を和ませると共に、希望への道へと彼を連れて行ってくれました。
それにしても、脱出を成功させるシーンはショックでした~
観る前から、アーロンがどんなふうに脱出したのかは知っていたのですけど、
それでも観ていると辛さを感じるような痛々しさでした(T_T)
血や痛そうなのがダメな人には覚悟が要りそうです。
でも、それを超えた時の笑顔とアーロンの不屈の精神には素直に感動してしまいました。
そして、この映画をここまで印象的に創り上げたダニー・ボイル監督の手腕も凄かったです。
観終わった時、誰かに凄いねと話したくなるような作品でした。
このインパクトはアカデミー賞にノミネートされるよねと感じた1本です。
監督:ダニー・ボイル 出演:ジェームズ・フランコ アンバー・タンブリン ケイト・マーラ リジー・キャプラン
2010年 アメリカ/イギリス 原題:127 Hours
(20110608)
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公式サイトはこちらへ http://127movie.gaga.ne.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は6月18日以降の予定です。