水族館で整備の仕事をしているワン・シンチョン(ジェット・リー)の朝は、
息子ターフー(ウェン・ジャン)と共に始まる。
朝ごはんを作り、二人で食べて、二人でバスに乗って水族館へ向かう。
ターフーは自閉症で一人では行動できない。
水族館では館長の好意でワンが監視するという約束でいさせてもらっていた。
ターフーは泳ぎがとても上手く、魚たちと一緒に水族館で泳ぐのが大好き。
いつも楽しそうに泳いでいた。
だが、ワンはそんなターフーを見ながら悩んでいた。
彼は余命3ヶ月という病に冒されていた…
出だしから胸をつかれました(T_T)
一人で暮らすことの出来ない自閉症の息子を持つ父親の愛の物語です。
彼は病で余命があまりありません。
最初は一緒に死のうと考えるのですけど、失敗してそれも難しいと事態を見つめなおします。
そして、彼の死後もターフーを受け入れてくれる施設を探し始めます。
でも、子供でも老人でもない21歳の青年を受け入れてくれる施設はなかなか見つかりません。
思い余って精神病院へも行ってみるのですけど、すぐに回れ右をして帰ってきてしまいました。
そんな中でもワンはターフーへ一人で生きていけるように教育をしていきます。
もともと好きなことには関心を持つし、覚えたことは正確にこなす能力を持っています。
ただ、覚えこませることが難しいのです。
そんなターフーにワンは深い愛情と辛抱強さで一つ一つ教えていきます。
卵の料理の方法。バスの乗り方と降り方。シャツの脱ぎ方。
どれもターフーひとりで出来なかったことばかりです。
そして、そんなワンの愛に感化されるように、少しずつターフーも独り立ちの方法を覚えて行きました。
それにしても愛に溢れた物語でした~
彼らの強い絆を見るたびに、この二人が死によって引き裂かれてしまう運命が哀しく感じました。
そして、ターフーを見つめる優しい表情のジェット・リーと、
自閉症のターフーを演じきったウェン・ジャンの演技に泣かされました~
ジェット・リーの優しさがにじみ出るようなキャラクターにこの役を熱望したのも納得でした。
観終わった時、親子の愛に心が満たされたように感じた1本です。
監督:シュエ・シャオルー 出演:ジェット・リー ウェン・ジャン グイ・ルンメイ ジュー・ユアンユアン ドン・ヨン
2010年 中国 原題:海洋天堂/OCEAN HEAVEN
(20110722)
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