上流階級の妻や娘、そしてもうすぐ生まれてくる子供たちの世話係としてメイドに雇われたウニ(チョン・ドヨン)。
彼女は他の家でメイドの経験があり、年齢の割に無邪気で従順な女性で、
メイド頭のビョンシク(ユン・ヨジョン)に無口で良いと気に入られる。
臨月間近の若い妻ヘラ(ソウ)は美しくて優しく、幼い娘ナミ(アン・ソヒョン)は賢くていい子だ。
ウニはいつも朗らかに二人の世話やビョンシクに言いつけられたことをこなしていた。
ある日、彼女がヘラの部屋付きの浴槽を掃除していると、
偶然に家の主人のフン(イ・ジョンジェ)がドアを開けてしまう。
目が合って戸惑った二人だったが、フンの目は何か面白いようなものを見たようなものに変わっていった…
やっぱり強烈でした~
上流階級のメイドとなった主人公の運命を描いたドラマです。
韓国ドロドロ系のドラマはどうも苦手なので、この作品には躊躇していたのですけど観てしまいました。
よく考えると、それほどドロドロでは無い気もしたのですけど、何故か不気味さを感じる作品でした。
御曹司として欲しいものはすべて手に入れてきたフンはウニと夜を共にします。
それは彼にとってはただの遊びで、翌朝の彼は彼女に優しい声をかける訳でもなく、ただ小切手を渡します。
無邪気なウニにもその意味はちゃんと分かっていて、自分は人間扱いされていないと感じます。
ただ、それだけで終わりません。ウニが妊娠してしまったのです。
それも、ウニ自身が気づく前にビョンシクに気付かれ、家の女たちの知るところとなります。
そして、悲劇が始まりました。
それにしても、展開としてはよくある話だと思うのに、なんでこんなに不気味に感じたのかが不思議でした。
主人公ウニの従順で大人しそうに見えるのに、怒りと悲しみに駆られる激しい一面に圧倒されるのと、
それほど悪い人たちではなさそうなのに、やっぱり悲劇になってしまうところでしょうか。
でも、やっぱり一番は、アジア映画っぽい陰鬱な影を感じられるところかも知れませんね。
何となくシュールな怖さが漂ってくるラストシーンを観ながら、哀しいなあとため息をついてしまった1本です。
監督:イム・サンス 出演:チョン・ドヨン イ・ジョンジェ ソウ ユン・ヨジョン パク・チヨン アン・ソヒョン
2010年 韓国 原題:THE HOUSEMAID
(20110818)
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公式サイトはこちらへ http://housemaid.gaga.ne.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は8月27日以降の予定です。