ガス・ヴァン・サント監督が紡ぎあげた繊細なラブストーリーです。
ヘンリー・ホッパーとミア・ワシコウスカのアスファルトに横たわっている写真が印象的で気になっていました。
予想以上にきれいで優しい印象の残る深い愛の物語が繰り広げられていました。
ミア・ワシコウスカの笑顔がキラキラ輝いていました。
ボーイ・ミーツ・ガールの初恋物語です。
と言っても、イーノック(ヘンリー・ホッパー)は交通事故で両親を亡くし、
自身も3分間の臨死体験と数ヶ月の昏睡状態を経て生還という体験をした少年です。
彼はその後、死の喪失感を胸に抱えながら過ごしています。
趣味は他人の葬式に参加すること。その際に少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会います。
アナベルは笑顔がキュートな明るい少女です。
利発で可愛くて、なぜか生き物をたくさん記憶しています。
お気に入りは水鳥。空や陸だけでなく海も制覇している生き物だからです。
でも、彼女は脳のガンという病気を抱えていました。
一度は治療したのですけど、イーノックと出会って間も無く再発してしまいます。
そして、とうとう余命3ヶ月を宣告されてしまいました。
そんな二人のラブストーリーなのに、悲しみよりも初恋の楽しさや嬉しさが印象に残りました。
何と言っても主人公二人の初々しい笑顔が素敵です。
そして、10代の二人に寄り添うように見守っている幽霊のヒロシ(加瀬亮)の存在も良かったです。
ヒロシはイーノックに自分の体験を伝え、アナベルとの愛を最後まで導いていきます。
ラストに流れるヒロシの語りにはこの物語の全てが集約されていて、一つ一つの言葉が心に沁みました。
観終わった時、死の喪失感を乗り超えた少年の笑顔が心に残りました。
若い彼がこれから素敵な人生を送れるようにと願って止まなかった1本です。
監督:ガス・ヴァン・サント 出演:ヘンリー・ホッパー ミア・ワシコウスカ 加瀬亮 シュイラー・フィスク ジェーン・アダムス
2011年 アメリカ 原題:RESTLESS
(20111223)
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