高校二年の春。高橋七美(吉高由里子)は校舎の屋上で青空の下でため息をついていた。
教室では同じクラスになった人気者の矢野元晴(生田斗真)の噂で持ちきりだったが、
彼女はそれどころではなかった。新学期早々のテストで8点を取ってしまったのだ。
そこへ七美と同じテストが紙飛行機になって足元に飛んできた。
0点という紙飛行機ににっこりした七美は、飛ばしたと思われる男子生徒に近付くと、
私も8点だったから気を落とさないでと声をかける。
でも、澄ました顔で紙飛行機を受け取った彼がおもむろに広げると、そこには100点と書いてあった。
思わず自分の勘違いを謝って去ろうとする七美に、その男子は軽い調子で座ればと声をかける。
その風貌を見た七美は、彼こそが噂の矢野だと確信した…
高校時代だけが持つ鮮やかな青春の時間がキラキラと輝いていました。
「僕等がいた」のうち、二人が出会って恋を育んだ高校時代を描いた作品です。
七美は人気のあるクラスメイトの矢野に惹かれます。
彼が人気者であるからというよりは、明るい笑顔の裏で何か哀しみを抱えているように見えたからです。
クラス委員長を任されるような性格もあって、七美はつい矢野を気にかけてしまいます。
でも、矢野はその行為に反発し、七美が哀しい想いをすることもしばしばでした。
そんな彼女に矢野も少しずつ心を開き始めます。
その影には七美を密かに想っている矢野の幼馴染で同級生の竹内(高岡蒼甫)の存在があります。
彼は自分の気持ちを押し隠して、落ち込む七美をなぐさめては励まします。
彼には七美の笑顔を見ることが一番の喜びなのです。
彼女の気持ちが全く自分には向いていないことも自覚しています。
七美はそんな竹内を友人として頼りにしつつも、矢野への気持ちを募らせていきました。
それにしてもピュアでした~
今、高校生の人だけではなく、どんな年齢の人でも青春時代に戻れるような会話がいっぱいの作品です。
印象的なシーンも多くて、予告編にも出ていた夕暮れの教室のシーンは綺麗だなあとうっとりです。
そんなシーンの中では台詞もやっぱり少女コミックらしいものが多いのですけど、
いつの間にか彼らの言葉を素直に聞いてしまいます。
そして、学祭のシーンは生徒たちの笑顔が溢れていて、こんな時間に戻りたいなと思ってしまいました(^^ゞ
また、主役の二人を演じた生田斗真さんと吉高由里子さんが良かったです(^^)
母子家庭で育ち、年上の恋人を事故で亡くしたという過去を持つ矢野。
大きな哀しみを背負っている彼を守ろうとし、その哀しみを自分にも分け与えて欲しいと願う七美。
そんな二人の純粋な心の動きを、とてもピュアに演じていました。
二人の親友・竹内役の高岡蒼甫さんもとても役に合っていて、七美を大切にしたい気持ちや
彼らの仲の良い雰囲気がストレートに伝わって来ました(^^ゞ
エンドロール後に流れた予告編を見ながら、1ヵ月後が待ち遠しいなあと思った1本です。
監督:三木孝浩 出演:生田斗真 吉高由里子 高岡蒼甫 本仮屋ユイカ 小松彩夏 須藤理彩 麻生祐未
2011年 日本
(20120302)
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公式サイトはこちらへ http://bokura-movie.com/index.html追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月17日以降の予定です。