森田芳光監督が松山ケンイチ&瑛太主演を迎えて創り上げたコミカルなドラマです。
二人が楽しそうに並んでいる写真を観た時から、すごく観たいなと思っていました。
予想以上に軽快に笑えてとても楽しい気分になれる作品でした(^^)
鉄道がつなぐ縁はみんなを幸せにしていきました。
鉄道が大好きな2人の青年を中心に映画いたハートフルなドラマです。
一人は大手企業の“のぞみ地所”に勤める小町圭(松山ケンイチ)。
東京で高層マンションを手掛けるのがお得意な会社の中で、それだけがライフスタイルではないと
自分の意見を悪びれもせずに真っ直ぐに主張する若手社員です。
彼は何気に上司や社長秘書に好かれ、でもそれをあまり意識していないという不思議なところもありました。
もう一人は小さな町工場“コダマ鉄工所”の社長の息子・小玉健太(瑛太)。
彼自身も町工場で働く従業員で、社長(笹野高史)に鍛えられたその技術と知識はかなり優秀です。
ただし、工場の行く先は怪しくなっています。
以前は工場の技術の高さを認めて融資をしてくれた銀行が、方針を変えて貸ししぶりを始めたのです。
今の彼には父の苦境を変える力はありませんでした。
そんな二人の趣味は鉄道です。
偶然に旅行先の列車の中で顔見知りになった二人は、都内での再会を機にとても親しくなります。
何と言ってもお互いの鉄道への熱い気持ちが理解しあえるというのは嬉しいものです。
小町は列車に乗りながら音楽を聴くのが好きで、小玉は列車の構造が大好きという違いはありますけど、
それも人それぞれと認め合えるのです。
そして、全く違う職種で全く違う歩みをしてきた二人の人生が、趣味の鉄道を通してクロスし始めました。
それにしても、面白かったです~
主人公の二人が何と言ってものんびりとした雰囲気を持っているせいか、
観ている方もゆったりとした気分になります。
しかも、全編に渡ってクスクスと笑えるツボがいっぱいです。
列車の風景と彼らの笑顔や活躍を楽しみながら、一緒に楽しい時間を過ごせました。
そして、彼らの行く先にはきっといいことが待っているという予感を感じさせてくれました。
この作品が本当に楽しかったので、これが遺作となってしまったことが本当に残念です。
でも、この作品を創れて森田監督はとても幸せだったろうなと感じた1本です。
監督:森田芳光 出演:松山ケンイチ 瑛太 貫地谷しほり 村川絵梨 ピエール瀧 笹野高史 伊武雅刀 西岡徳馬 松坂慶子
2011年 日本
(20120308)
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公式サイトはこちらへ http://boku9.jp/index.html追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月24日以降の予定です。