隠岐諸島を舞台に古典相撲を描いた川上健一著の原作を基に映画化した人間ドラマです。
古典相撲というものを初めて聞いたので、どんなものだろうと気になっていました。
小さな島らしい人情溢れるドラマと古典相撲の在りように日本の心を感じるような作品でした。
相撲を観ている村人たちの熱気が熱かったです~
ある夫婦が島に戻って来るところから始まる物語です。
隠岐島出身の夫婦、英明(青柳翔)と麻里(中村麻美)がしばらくぶりに島へ帰って来ました。
麻里と幼馴染の多美子(伊藤歩)は久々に仲の良い友人と逢えて笑顔で迎えます。
でも、実は彼女の夫である英明は結婚式をドタキャンして麻里と結婚したという経緯があり、
英明の実家からは勘当状態でした。
それでも、彼は故郷へ帰りたいと戻ってきたのでした。
結婚の経緯からなかなか島の人々に受け入れてもらえない英明でしたが、
多美子の母(宮崎美子)の口利きで、何とか漁師に雇ってもらうことが出来ます。
そして、仕事に慣れてきた頃、島人たちが大切にしている古典相撲の練習に参加し始めました。
英明をよく知るようになった島人たちは、真面目な人柄の彼の努力を認めるようになります。
でも、一人娘も生まれて幸せな生活が続くと思っていたある日、麻里を病魔が襲っていました。
それにしても、相撲のシーンは迫力がありました~
20年に一度行なわれると言う神聖な大会を土俵作りから再現していて、島の人たちにとって
どれくらい大切なものかが伺われます。
そして、1夜で300番あまりの取り組みが行なわれる相撲に、それぞれの地区の人たちが思いを寄せて
一晩中、熱心に熱い応援を送るのです。
その熱意の中で繰り広げられる熱戦は、スクリーンを通してでも気迫を感じました。
そして、人々の試合を楽しむ笑顔がキラキラしていて観ている方もどんどん楽しくなってきました。
全体的に色々なエピソードが詰め込まれている感じもしましたけど、みんな素敵なエピソードなので
まあそれも楽しんでしまいました。
観終った時、観たこともない遠い島々を初めて知った気がした1本です。
監督:錦織良成 出演:伊藤歩 青柳翔 井上華月 宮崎美子 財前直見 中村麻美 栗野史浩 甲本雅裕 笹野高史 中村嘉葎雄
2012年 日本
(20121122)
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公式サイトはこちらへ http://kon-shin.jp/index.html追伸
この映画は試写会で観ました。全国公開は2013年1月12日以降の予定です。
(1月5日より、島根・鳥取で先行上映もあるそうです。)