勢い余っての過ちって怖いなあとちょっと思いながら観ていました^_^;
3度の結婚をした男の人生を描いた物語です。
ローマで友人たちと気楽な生活を送っていたバーニー(ポール・ジアマッティ)に人生の転機が訪れました。
付き合っていたガールフレンドに子供が出来たのです。
自分の責任は取らなくてはと結婚し、親戚を頼ってテレビドラマ制作会社に入ったバーニーでしたけど、
産まれてきた子供は死産で、どう見ても肌が黒く自分の子供ではないことも分かりました。
恋多きガールフレンドは、バーニーの友人たちとも関係があったのです。
ショックで親友の家に転がり込んだ彼が帰宅しなかった数日の間に、彼女は自殺してしまいました。
失意の中、一人暮らしをしていた彼に、再び転機が訪れます。逆タマの結婚を勧められたのです。
彼はそれほど乗り気ではなかったのですけど、しがない警官たった父(ダスティン・ホフマン)の勧めもあり、
才女で富裕層の娘(ミニー・ドライヴァー)と結婚することになりました。
でも、上品で居心地の悪い結婚披露宴で、ミリアム(ロザムンド・パイク)に一目ぼれします。
彼はニューヨークへ帰る彼女を追いかけて、披露宴を抜けて駅まで駆けつけてしまいました。
それにしても、ほろ苦いのにちょっと温かい、不思議な余韻の残る物語でした。
主人公のバーニーは、お世辞にもカッコいい人ではありません。
どう見ても、女にもお酒にもだらしが無くて、それで人生を狂わせているのです。
でも、出来事に比べてそれほどひどい状態に陥っていないのは、運の良さなのでしょうか。
それとも、失敗はしていても、ミリアムへの愛の強さだけは本物だったからかもしれませんね。
そして、その一途さには、誰もがほだされるほどのパワーがあったような気がしました。
観終わってみると、この人の人生は幸せに終わっているなあと感じました。
やっぱり最後に愛を感じるっていいなあとちょっと思った1本です。
監督:リチャード・J・ルイス 出演:ポール・ジアマッティ ダスティン・ホフマン ロザムンド・パイク ミニー・ドライヴァー ラシェル・ルフェーブル スコット・スピードマン
2010年 カナダ/イタリア 原題:BARNEY'S VERSION
(20130123)