昨年、韓国で大ヒットしたイ・ビョンホン主演の時代劇です。
TVドラマを観ないので韓国の時代劇はあまり馴染みがないのですけど、
評判が高かったのでチャレンジしてみました。
17世紀という時代にこういう世界が広がっていたのかと思いつつ、
様々な人の想いが絡み合っていく物語に引き込まれて行きました。
やっぱりこの心意気には惹かれるよねと納得でした。
疑心暗鬼になった王が自分の身代わりを探し始めるところから始まる物語です。
17世紀はじめの頃、悪名高き朝鮮第15代王の光海君(イ・ビョンホン)は暗殺に怯えていました。
彼も若き頃は心ある王だったのですけど、権力闘争の中で暴君へと変貌し、命を狙われ始めたのです。
彼は夜だけでもゆっくりしたいと身代わりとなる人間を探し始めます。
そんな中、酒の席で王のものまねを披露する道化師ハソン(イ・ビョンホン)に目がとまりました。
彼は王と顔がそっくりだったのです。
役人に捕まって頭に袋をかぶされ、不敬罪に問われるのかとビクビクしていたところ、
彼が連れてこられたのは宮殿でした。
ハソンの顔を気に入った王は、命令により約束の日の夜に王の身代わりをするようになります。
ハソンもちろん危険なことは承知なのですけど、国のためという言葉と大金に惹かれ承知しました。
何度か役割をこなして慣れ始めた頃、彼は突然に宮殿に呼び出されます。
実は王が誰かの手により重体になってしまったのです。
そして、彼は王が回復するまで、昼間でも王の身代わりをすることになってしまいました。
それにしても、やっぱり役者が揃っていると見ごたえがありますね。
王も王妃も、そして王についている家臣たちも、それぞれ人間味があって面白いです。
特に家臣たちの思惑と、ハソンという偽の王に次第に惹かれていく様子には、
国を本当に考える家臣はやはり偉大な王らしい心を求めているのだなと感じました。
そして、家臣たちが惹かれた偽の王の心意気が、本当の王の心に届くところはちょっと嬉しくなりました。
韓国と言えば痛い映画や怖い映画など、ちょっと消耗する映画が多い印象がありますけど、
たまにはこういう王道の映画もいいなあと思った1本です。
監督:チュ・チャンミン 出演:イ・ビョンホン リュ・スンリョン ハン・ヒョジュ キム・イングォン チャン・グァン シム・ウンギョン
2012年 韓国 原題:MASQUERADE
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公式サイトはこちらへ http://becameking.jp/