おなじみ月9「ガリレオ」シリーズの映画化第2弾で、東野圭吾著の同名小説を映画化したサスペンスです。
ガリレオシリーズはテレビでも観ていたので、今回はどんな湯川先生が観られるのか楽しみにしていました。
深い悲しみと切なさが伝わってくる展開の中で、湯川先生の笑顔がとても優しく感じられる物語でした。
殺人の罪は果てしなく重いなと感じました。
湯川准教授(福山雅治)と小学生の恭平(山崎光)との出会いから始まる物語です。
玻璃ヶ浦へ向かう電車の中に一人で乗っている小学生・恭平がいました。
恭平は親からかかって来た電話に出て電車の中だと話しますが、心配をしている親はなかなか切りません。
前の席にいた湯川先生は読書を邪魔されて少しイラッとしたものの、再び読書に入りました。
でも、もう切るからと言って通話を終えた恭平に、
今度は老人が電車の中では電源を切るものだと怒り始めます。
恭平がキッズケータイは電源を切ってもダメだと言っても、
そういうことを知らない老人は聞く耳を持ちません。
恭平の携帯を力ずくで取り上げようと争い始めます。
そんな時、二人が飛ばしてしまった携帯を拾い上げた湯川先生は、
恭平の食べていたおにぎりのアルミホイルを取り上げて携帯を包みます。
彼は老人に、こうすれば電波が通じなくなるとすました顔で言うと、再び読書に入りました。
そして、湯川先生の降りた駅は、偶然にも恭平と同じ駅でした。
それにしても、やっぱり切ない物語ですね。
予告編でも湯川先生が言っていた“君は愛する人のために殺人の罪を背負えるか”の答えが出ています。
その答えは何人もの深い愛情に包まれています。
そして、その愛情は関わった人々にも伝わっていきました。
また、15年前の事件に関わる新たな事件が起きた時、湯川先生も事件に関わっていきます。
でも、謎を解いても簡単には答えを言いません。
下手に口にすると人の人生が捻じ曲がってしまうと言うのです。
湯川先生は答えを口にした時に、その相手と共に答えを聞かせたい人がいました。
そして、その人が何を感じるかと共に、その人がどんな人生を歩んでいくか導くところまで
考えている彼の思考の深さはさすがでした。
湯川先生の行動には小学生の恭平への思いやりも映し出されていて、観ていて心が温かくなりました。
観終った時、まだまだ湯川先生の活躍を観たいなあと感じた1本です。
監督:西谷弘 出演:福山雅治 吉高由里子 北村一輝 杏 山崎光 風吹ジュン 前田吟 田中哲司 塩見三省 白竜 西田尚美
2013年 日本
(20130629)
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