やっぱり本気の愛を遊びにしてはいけません~と思ってしまいました^_^;
軽快なジャズの音楽から始まる物語です。
1930年代の上海では、富裕層たちが毎夜のように集まり、社交界を輝かせていました。
ある夜、プレイボーイとして名高いシエ・イーファン(チャン・ドンゴン)は
実業家として社交界の顔にもなっているモー・ジユ(セシリア・チャン)に近付いていきます。
実は直前にジユの恋人が上流階級の若い娘と結婚すると発表になっていました。
そんなジユとシエは長年、付かず離れずで深い交友を持っていましたが、シエとしてはこの機会に
ジユを自分のものにしたいと考えたのです。
でも、女の身で厳しい社会を渡ってきたジユには彼の思惑などお見通しで、そんな軽い恋には落ちません。
今の彼女の最優先事項は自分を捨てた元恋人への復讐なのです。
ジユは元恋人の婚約者である娘を落としてとシエへ依頼しますが、彼は簡単すぎて面白くないと断ります。
そんなシエはより刺激を求めてジユとハードルの高い賭けをしてしまいます。
それは身持ちの硬い未亡人ドゥ・フェンユー(チャン・ツィイー)を落とすことでした。
それにしても、普遍的な古典なのに今でも惹きつけられる物語ですね。
美しくて策略家で頭も切れる勝気なジユ役のセシリア・チャンの妖しいまでの美しさ。
恋を楽しんでは気ままに社交界を遊び歩くシエを演じたチャン・ドンゴンの存在感。
そして、亡き夫を思いつつもシエへの想いを抱き始めるフェンユー役のチャン・ツィイーの可憐さ。
3人の美男美女の競演は、それだけでも見応えがありました。
そして、何と言っても退廃的で美しい上海の街を舞台に映し出された愛憎劇が切なかったです。
ジユに踊らされて罪を犯していく男たちの哀れさと共に、初めて真実の愛を知った者の狂気と純真な想いが
じんわりと伝わって来ました。
特に、その遅すぎた想いに気付かないまま破滅へと向かっていくシエの姿が印象に残りました。
観終った時、美人で策略が得意で気の強い女性に勝てる男はいないなあと思った1本です。
監督:ホ・ジノ 出演:チャン・ツィイー チャン・ドンゴン セシリア・チャン リサ・ルー ショーン・ドウ
2012年 中国 原題:危險關係/DANGEROUS LIAISONS
(20140121)
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