攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears

攻殻機動隊のARISEシリーズ第3弾です。
前作が素子の初めての事件編だとしたら、今回は素子の真剣な恋愛編です。
相変わらずの展開の速さと謎めいた秘密に加えて、恋に落ちている素子の姿に圧倒されながら
怒とうの1時間があっという間に過ぎ去りました～

素子が恋に落ちるのはこんな人だったのねと思ってしまいました(^^ゞ

美しい水のイメージから始まる物語です。
休暇中の素子（坂本真綾）は水のイメージの中で、義体技師の恋人ホセ（鈴木達央）とのひと時を楽しんでいました。
でも、その休暇も1日も経たないうちにテロ事件の発生で取り上げられてしまいます。
連絡のために素子のイメージを覗いたバトー（松田健一郎）は、彼女を冷やかした途端に
遠隔操作で殴られてしまいました(-_-;)

同じ頃、ダムで爆発事故が発生し、銃創らしい傷を負った刑事の遺体が発見されました。
捜査に就いたトグサ（新垣樽助）は同時に発見された義体入りのスーツケースに首を傾げます。
とりあえず、トグサがダムの管理会社に爆発の事情聴取をすると、上司に打ち切られてしまいました。
政治的判断でこれ以上の聴取は無理と判断され、義体入りのスーツケースも管理会社の物と持ち去られてしまいます。
でも、トグサがその義体を調べていくうちに、闇社会の武器売買へと繫がっていきました。

一方、爆弾テロは連続で発生していきました。
しかも、そこはみな素子が公安第9課に提出した危険リストの上位にあった場所でした。
爆発物も未発見で犯人の手がかりが掴めないうちに、次のテロが起きてしまいます。
今回は警察が犯人たちとの交戦に対応しているのですけど、圧倒的な武力の差で押されてしまいます。
早速、応援要請を受けた素子のチームは、テロを支持している男を見つけると、彼を使って実行犯たちを捕らえます。
でも、彼らはみなウィルス感染により、記憶も行動も全て操作されていました。

それにしても、濃密な1時間でした～
しかも、素子のラブストーリーなんて衝撃です。
複雑に絡み合った事件の解明が進むに連れて、恋人ホセが実は何者かも分かってきます。
それは素子の過去にも絡んできて、かなり厳しい展開になって行きました。

今回の物語は黄瀬総監督の“足が描きたい”と“ラブストーリー”という要望から創られたそうです。
そこから、足と言えば“人魚姫”で、相手は義体技師にすれば足が…と発展していったとのことで、
そう聞くと、水のイメージがぴったり合ってくるなあと思いました。
そして、今回登場した素子の恋人ホセは、さすがにカッコいい男でした(^^ゞ

素子はこの恋で何を失ったのだろうと考えてしまいました。
でも、これまでの3話があったからこそ、9課の強い素子が登場するのですよね。
次の物語に繫がるキャラクターも登場して、シリーズラストの物語では、
またカッコいい素子が観られるのだろうなと楽しみになった1本です。



監督：黄瀬和哉　声の出演：坂本真綾　鈴木達央　塾一久　松田健一郎　久川綾　茅野愛衣　新垣樽助　咲野俊介　中國卓郎　上田燿司　中井和哉　沢城みゆき
2014年　日本
（20140628）

→公式サイトはこちらへ　http://kokaku-a.jp/