初めて1キロの重りの重大さを教えてもらった気がしました~
白い建物の中では、重さや長さなど様々な計測が行われていました。
研究員のマリエ(アーネ・ダール・トルプ)も真面目に働いていましたが、彼女には悩みがありました。
離婚がうまく進んでいないのです。
帰宅すると、無言で荷物を運び出す夫と鉢合わせすることも多く、静かな家の中も落ち着かない感じでした。
そんなある日、研究所の重鎮でいつも重量の学会に参加していたマリエの父(スタイン・ヴィンゲ)が
心臓発作で倒れてしまいます。
早い発見により命は取り留めましたけど、予断を赦さない状態です。
父の状況を受けて、マリエは父の参加するはずだった学会への参加を決めます。
そして、彼女は各国に1つずつしかない、基準となる1キロの重りを手にしてフランスへと渡りました。
それにしても、何だか妙な可笑しさのある作品でした。
各国の研究所から1キロの重りを持って、科学者たちが集まってきます。
その静かな列を見ているだけでも、ちょっとクスっとしてしまいます。
重りや測ることにこだわる研究者たちの姿はとても真面目で、何だか面白かったです(^^ゞ
ただし、この物語の中心は主人公マリエの心の解放です。
彼女は真面目に仕事はしているけど笑顔は無く、家の中は孤独で寂しい世界に生きています。
そんな彼女がひとつの出会いによって心を解放させていく様子は観ていて楽しかったです。
そして、ようやく彼女の笑顔が映し出された時はほっとしました。
Q&Aでも、主演を演じたアーネ・ダール・トルプさんは、監督さんと話し合って
主人公をほとんど笑わないで演じようと話したそうです。
確かに、出だしはアンドロイドだろうかと思ったくらいでした(^^ゞ
観終った時、やっぱりほっとする作品は気持ちいいなあとちょっと思った1本です。
監督:ベント・ハーメル 出演:アーネ・ダール・トルプ ロラン・ストッケル スタイン・ヴィンゲ ヒルデグン・リーセ
2014年 ノルウェー/ドイツ/フランス 原題:1001 Grams
(20141027)
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東京国際映画祭のサイトはこちらへ http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=1追伸
この映画は東京国際映画祭2014で観ました。公開予定は未定です。