第二次大戦中、ドイツ軍に占領されたにパリが解放される目前の出来事を描いた戦争ドラマです。
予告編を観て、ドイツ軍将校とスウェーデン総領事がどんな話し合いをしたのだろうと気になっていました。
パリを破壊から守ろうとする心が通じ合った時、時は街の解放へと向かっていきました。
無理をせずに上手く会話に引き込んでいくなあとスウェーデン総領事の佇まいに注目してしまいました(^^ゞ
1944年8月25日。敗北を目の前にしたドイツ軍は、ヒトラー総統の命によりパリの街を破壊する準備をしていました。
自分の愛するベルリンを破壊された復讐をパリで行おうと企んだのです。
橋や主要な建造物に爆薬を仕掛け、数百万人もの市民の命と共にパリを崩壊させる計画でした。
まさに計画が実行されようとした夜のこと。
ドイツ軍を指揮するコルティッツ将軍(ニエル・アレストリュプ)が滞在しているホテルの部屋へ
スウェーデン総領事のノルドリンク(アンドレ・デュソリエ)が訪ねて来ました。
一瞬の停電の後、突然に部屋の中に現れたのです。
今までも中立国スウェーデンの総領事で人柄も良いノルドリンクは、
度々交渉役としてコルティッツ将軍のもとを訪れていました。
でも、今回の突然の訪問にはコルティッツ将軍もびっくりです。
どうやって部屋まで入って来たかと強く問いただす将軍に、ノルドリンクはナポレオン三世の時代にあった
ある恋と部屋の隠し扉の話を始めました。
それにしても、パリの存続をかけた二人の会話劇はとても緊張感がありました。
命令に従おうとする将軍と、パリを守ろうとする総領事の対話は平行線をたどり、どちらも譲ることはありません。
でも、将軍の本心はパリの破壊には賛成しかねています。
そこを上手く突いてくる総領事の粘り強い言葉に、うまいなあと思いながら観ていました。
家族も自分の命も相手に委ねてパリを破壊しなかった将軍の心はどれほどだったかと考えました。
観終わった時、朝を迎えたパリが爆破されないまま残ったことにとてもホッとした1本です。
監督:フォルカー・シュレンドルフ 出演:アンドレ・デュソリエ ニエル・アレストリュプ チャーリー・ネルソン ジャン=マルク・ルロ シュテファン・ビルケニング トマシュ・アーノルド
2014年 フランス/ドイツ 原題:DIPLOMATIE
(20150317)
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