この人の歌は切なくて不思議だなあと思いながら聴いていました。
モロッコで女性たちの生活に密着しながら取材をしている主人公の姿から始まる物語です。
その日、取材を終えて部屋に戻って来たフラニー(アン・ハサウェイ)は、電話のベルで起こされます。
母(メアリー・スティーンバージェン)からの電話は、弟のヘンリー(ベン・ローゼンフィールド)が
交通事故に遭って昏睡状態に陥ったという連絡でした。
慌ててNYへ戻ったフラニーは管をつけて眠り続けている弟の姿にショックを受けます。
実は二人は半年前に激しい喧嘩をした後、全く口を利いていなかったのです。
博士号を目指しているほど学習好きなフラニーにとっては、音楽の道を進むために大学を辞める弟が理解できなかったのです。
仲違いをしたまま永遠の別れになってしまうのは辛すぎます。
でも、今は弟の脳の腫れが引いて目を覚ますのを祈るしかありませんでした。
とりあえず実家の弟の部屋に寝泊りすることになったフラニーは、
弟がジェームズ・フォレスター(ジョニー・フリン)というミュージシャンに憧れていたことを知ります。
部屋にはジェームズのポスターがいっぱい貼られていて、弟の日記代わりの手帳を見ると、彼のライブのチケットが挟まっていました。
そのライブはまだ終わっていませんでした。
弟の代わりにライブへやって来たフラニーは、ライブ後にファンと気軽に話すジェームズと会い、
弟が彼のファンであったことと今は昏睡状態にあることを伝えます。
気の毒そうな顔をしたジェームズは、去って行こうとするフラニーに病院名を尋ねます。
そして翌日、フラニーが弟を見舞っていた時、ジェームズがギターを手に病室を訪ねてきました。
それにしても、音楽でいっぱいの作品でした~♪
二人の数日間は毎日が歌とリズムで溢れています。
日常の音も音楽のように聴こえてきます。
そんな楽しい時間が主人公たちと一緒に体験できて楽しかったです。
フラニーとジェームズの出会いは、彼らの人生にとって大きな出来事になっていきます。
魂が惹かれあうように近付いていく二人にとっては、必然のような時間でした。
例え数日間でも、思い遣りと感謝と温かさを感じるひと時は、お互いの心を癒していきます。
そんな二人の笑顔は、観ている方も幸せな気分にさせてくれました。
二人で過ごした時間は短くても、宝物のような想い出になるだろうなあと感じました。
観終った時、素敵な時間を過ごしたなあとちょっと思った1本です。
監督:ケイト・バーカー=フロイランド 出演:アン・ハサウェイ ジョニー・フリン メアリー・スティーンバージェン ベン・ローゼンフィールド
2014年 アメリカ 原題:SONG ONE
(20150325)
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