こういう生きかたってありかもと思えるような物語でした～
クレール（アナイス・ドゥムースティエ）とローラ（イジルド・ル・ベスコ）は幼い頃に出会った時からの親友です。
お互いに素敵なパートナーを見つけて家庭を持っても、ずっと家族ぐるみで仲良くしていました。
でも、そんな二人に別れが来ます。ローラが乳飲み子の娘を残して亡くなってしまったのです。
クレールは仕事が手につかないほど落ち込んでしまいました。
見かねた夫ジル（ラファエル・ペルソナ）が、ローラの夫ダヴィッド（ロマン・デュリス）を訪ねたらと提案します。
実は葬儀でクレールは、あなたの夫と娘のことを守るとローラに誓っていましたが、
あまりの深い哀しみに、彼女の暮らしていた家を見るのが辛くて会いに行けませんでした。
夫の勧めもあってダヴィッドの家を訪ねると、ノックに返事は無く、赤ちゃんの泣き声が聞こえて来ました。
玄関の鍵が開いていたので中に入ったクレールは、リビングに赤ちゃんを抱く女性の後姿を見つけます。
でも、その女性は女装したダヴィッドでした。
それにしても、ダヴィッドって面白いキャラクターですね。
女装は好きだけど男性が好きなわけではなく、恋の相手は普通に女性です。
もちろん妻となったローラには結婚前に女装が好きと告白していましたけど、
彼の女装はローラ以外は誰も知らない秘密でした。
その秘密を偶然に知ってしまったクレールは、最初は拒絶していましたが次第に認めていきます。
何と言ってもダヴィッドが女装することを心から楽しんでいて目を輝かせる様子が微笑ましいのです。
クレールは女装版ダヴィッドを夫からも隠すためにヴィルジニアと名付けて、女友達としての友情を育みます。
でも、その友情は一筋縄では行かない関係へと変わっていきました。
物語の中で、ヴィルジニアと仲良くなったクレールが女性として綺麗になっていく姿が可愛かったです。
また、ヴィルジニアを演じている時のロマン・デュリスが心から楽しそうに演じていて、
キラキラした目がまた可愛かったです。
フランスの男優さんにはもっと女装が似合う美しい人もいますけど、ロマン・デュリスを監督さんが選んだのは
彼のとても楽しそうな様子が気に入ったからかも知れませんね。
観終った後、ラストはどちらとも解釈できるなあと思っていたら、やっぱりティーチインで質問が出ました。
監督と主役のアナイスの解釈はこうなのよと聞いた時、さすがフランス映画だなあと思った1本です。
監督：フランソワ・オゾン 出演：アナイス・ドゥムースティエ ロマン・デュリス ラファエル・ペルソナ イジルド・ル・ベスコ
2014年 原題：UNE NOUVELLE AMIE/THE NEW GIRLFRIEND
（20150627）
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公式サイトはこちらへ http://girlfriend-cinema.com/追伸
この映画はフランス映画祭2015で観ました。公開は8月8日以降の予定です。