実話をもとにギャングのボスとFBI捜査官との史上最悪の汚職事件を描いたサスペンスです。
予告編を観て、ジョニー・デップが怖そうだなあと気になっていました。
人を恐怖と策略で服従させていく主人公の生き様に、予想以上に迫力のある怖さを感じる作品でした。
無表情でキレるジョニー・デップがめちゃくちゃ怖かったです~
取調室で司法取引に応じたギャングの幹部たちが、
ボスの命令の下に行った過去の事件の模様を話し始めるところから始まる物語です。
FBI捜査官のコノリー(ジョエル・エドガートン)が自分の地元に戻って来ました。
早速、彼は幼馴染のバルジャー上院議員(ベネディクト・カンバーバッチ)を訪ねます。
彼の兄でギャングのジェームズ(ジョニー・デップ)と連絡が取りたかったのです。
上院議員は兄に繋ぎを取ることを断りますが、後日コノリーにジェームズから電話が入りました。
人目を避けるように待ち合わせたジェームズにコノリーは自分の立場と考えを伝えます。
そして、ジェームズに彼に敵対するマフィアを撲滅させるための情報を流すよう要請しました。
FBIの協力者になれと言われて怒るジェームズにコノリーはこの立場を自分の有利に使えと説きます。
これはビジネスだと考え直したジェームズは次第に勢力を拡大していきました。
それにしても、ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーって怖い人ですね。簡単に人を殺す人です。
怖い人と言うのはフラットな時と人を殺す時の区別が無い人だとしみじみと感じました。
唯一怖く見えなかったのは近所の老婦人に会った時と母の家に居た時くらいでしょうか。
後、無邪気に眠っている我が子を見つめている姿が印象的でした。
FBI捜査官のコノリーは自分が利用するために近付いたジェームズにすっかり取り込まれてしまいます。
最後には止めることも出来ず、コノリーはつじつま合わせのために必死に嘘を重ねるようになります。
自分が全てを失ったと悟った時の彼の姿は何とも言えなかったです。
こんな事件がそれほど遠くない昔に起きたということがショックでした。
観終った時、これもアメリカの歴史なのだなあと感じた1本です。
監督:スコット・クーパー 出演:ジョニー・デップ ジョエル・エドガートン ベネディクト・カンバーバッチ ロリー・コクレイン ジェシー・プレモンス デビッド・ハーバー ダコタ・ジョンソン ジュリアンヌ・ニコルソン ケビン・ベーコン
2015年 アメリカ 原題:BLACK MASS
(20160222)
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公式サイトはこちらへ https://warnerbros.co.jp/c/movies/blackmass/