ミュージアム

巴亮介著のコミックを大友啓史監督＆小栗旬主演で創り上げたサイコサスペンスです。
原作は未読で前情報はほとんど知らずにチャレンジしてみました。
主人公の刑事とカエル男の対決は、家族の命と愛を掛けた壮絶な闘いになっていきました。

カエル男の作品はどれも強烈でした(T_T)

仕事一筋の刑事・沢村（小栗旬）は妻の遥（尾野真千子）に「刑事としては優秀だけど、父親としては最低」と
言われ、小学生の息子と共に去られてしまいました。
遥の行動にショックを受けて眠れぬ夜を過ごしていた沢村は、殺人事件発生の連絡を受けます。
雨の中、駆けつけた現場には、吠え続ける犬たちと犬に食い殺された無残な遺体が残されていました。

犬の胃の中から犯人のメッセージと思われる“ドッグフードの刑”と印字されたメモが見つかりました。
確かに犠牲になった女性は最近引越しのために犬を保健所へ引き取ってもらったという経緯はありますが、
殺されるほどのことでは無いのでは？と誰もが思い、動機の解明には繫がりません。

目撃者もほとんど無く、犯人像が特定されないまま、捜査は難航します。
やがて次の犠牲者が発見され、ようやく二人の被害者の共通点が見つかります。
それは、ある猟奇的な少女殺人事件の裁判員を務めたというものでした。

それにしても、カエル男はめちゃくちゃ怖いですね。
ニュースでカエル男役の俳優を公表していましたけど、その人と分かって観ていても別人のようです。
そんな不気味なカエル男に家族共々追い詰められていく沢村の姿はとても痛々しかったです(T_T)

対する沢村は妻と息子のために必死にカエル男を追いかけていきます。
その逸脱も辞さない沢村の迫力には圧倒されました。小栗さんの演技も良かったです。

全体的にはサイコサスペンスですけど、家庭を顧みなかった男が家族の愛を取り戻す物語でもありました。
観終った時、それでもラストシーンがちょっと不気味だったなあと心がざわざわした1本です。



監督：大友啓史　出演：小栗旬　尾野真千子　野村周平　丸山智己　松重豊　市川実日子　大森南朋
2016年　日本
（20161031）

→公式サイトはこちらへ　http://wwws.warnerbros.co.jp/museum/

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は11月12日以降の予定です。