僕らのごはんは明日で待ってる

瀬尾まいこ著の同名小説を中島裕翔＆新木優子主演で描いた青春ラブストーリーです。
原作は読んでいたので、この原作をどのように映像化するのだろうと気になっていました。
原作にピッタリの雰囲気の二人に、爽やかな余韻を感じるような作品でした。

高校三年生の葉山亮太（中島裕翔）は体育祭でクラスが盛り上がっている中、窓の外を見てたそがれていました。
そんな暗い奴という評判の亮太に話し掛けてきたのは、体育委員の上村小春（新木優子）です。
小春は彼の担当に最後の残りだった“米袋ジャンプ”を指名して来ました。
彼女の勢いと他に選択肢は無いという言葉に思わず肯いた亮太は、小春とコンビを組むことになりました。

米袋ジャンプの練習に入っても、二人のコンビはなかなか上手く行きません。
米袋に入っても息が合わなかったり、ジャンプをしても前へ進まなかったり…
それでも、亮太が前側の担当になるとようやく上手くいき始め、本番でも大活躍します。
そして、リレーで優勝した時、小春は亮太に付き合って欲しいと告白しました。

それにしても、とても自然な優しい視線で描かれている作品でした。
基本的には高校の同級生だった二人が一緒の人生を歩んでいくまでを追った物語です。
無口でいつもたそがれていて消極的な男の子と、はっきりと意見を言う積極的で明るい言う女の子。
この二人が本当に同級生にいそうな感じで可愛かったです。

物語はなかなか辛い展開になっていくのですけど、この二人の絆は切れそうで切れません。
相手を大切にしたいと思う気持ちが伝わってくるのです。
一時は本当に離れてしまいそうだった二人が、相手が掛け替えの無い存在だと悟るシーンには
ほろりとさせられました。

前半は原作とほぼ一緒で、後半はちょっと映画的に演出されているところも面白かったです。
（途中、カーネルおじさんはさすがに…と思いましたけど^_^;）
観終った時、いい原作をいい映画にしたなあと思った1本です。



監督：市井昌秀　出演：中島裕翔　新木優子　美山加恋　岡山天音　片桐はいり　松原智恵子
2016年　日本
（20170109）

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