1930年代。ニューヨークに家族と住んでいたボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)は新しい仕事を求めて
叔父のフィル(スティーヴ・カレル)が働くハリウッドへやって来ました。
映画業界では有名なプロデューサーのフィルなら、自分に合った仕事を紹介してくれると思ったのです。
でも、多忙のフィルは2週間が過ぎても会う機会がありません。
ようやく3週間が過ぎてフィルと話が出来ても、やりたい仕事が答えられないボビーに叔父も困りました。
とりあえずハリウッド観光でもと、甥に秘書のヴォニー(クリステン・スチュワート)を紹介します。
その時、ボビーはヴォニーの美しさに一目惚れしてしまいました。
それにしても、何だか仕事に関しては運のいい若者ですね~
父の仕事を継ぎたくないという意志はあるのですけど、新しい仕事に関しては他人任せです。
でも、何故か周りの人に目を掛けられるのです。
なかなか会ってくれなかった叔父フィルも結局は親身に協力してくれるし
フィルの仕事関連で出会った人たちも、みんな親切にしてくれるし、本当にラッキーな人です。
反面、愛しいヴォニーとの恋は上手く行きません。
せっかくヴォニーが恋人と別れたと聞いて結婚する気にまでなったのに残念な結果に…
そこであっさりと、やっぱりハリウッドの水は自分には合わない、やっぱりニューヨーク!と帰郷すると
義兄からナイトクラブの支配人という最高の仕事を紹介されるのです。
何故??と思いながら観ていたのですけど、彼の良いところは人を信じることと裏切らないことで
ある意味サバイバルな業界の人にとってはボビーのような飾り気の無い人は
安心する人物なのかも知れないなと思いました。
そして、彼の周りの世界では不倫や離婚や暴力や殺人まで起きてドタバタしているのですけど、
彼自身は全く関わり無く、まっとうな人生を歩んでいるところが妙に面白かったです。
ヴェロニカ(ブレイク・ライブリー)みたいに美人で気立ての良い奥さんと幸せな家庭を築いているのに
最後まで報われない恋に心を囚われているところが、またこの物語の主人公らしくて可笑しかったです。
観終った時、彼ってまるで初恋を忘れられない男の子のようだなあとちょっと感じた1本です。
監督:ウディ・アレン 出演:ジェシー・アイゼンバーグ クリステン・スチュワート ブレイク・ライブリー スティーヴ・カレル コリー・ストール パーカー・ポージー ケン・ストット ジーニー・バーリン
2016年 アメリカ 原題:CAFE SOCIETY
(20170529)
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