今日のメアリー(マッケンナ・グレイス)はフランク(クリス・エヴァンス)に反抗的になっていました。
今日から通い始める地元の小学校へどうしても行きたくなかったのです。
学校へ行かなくても自習すれば良いし、小学校レベルの勉強は退屈で興味は全くありません。
もっと難しい問題に取り掛かれれば、彼女はそれでいくらでも時を過ごせました。
でも、フランクは普通の子供は学校で同世代の仲間たちと一緒に学び、友達を作るべきだと主張します。
数学の世界に引き篭もっていては幸せになれないと確信していたのです。
近所でいつも助けてもらっているロバータ(オクタビア・スペンサー)にも、メアリーが心配と反対されますけど、
フランクはメアリーを説き伏せて学校へ行かせました。
でも、メアリーは初日から問題児になり、教師のボニー(ジェニー・スレイト)に数学の才能を披露してしまいます。
報告はボニーから校長へと伝わり、校長はフランクへ特別指導できる学校への転校を進めます。
そして、フランクが転校を拒否した時、メアリーの祖母イブリン(リンゼイ・ダンカン)へ連絡が行ってしまいました。
メアリーに初めて会ったイブリンは二人の前に現れると、
メアリーを特別指導できる学校へ入れさせるべきだと主張し始めました。
でも、フランクはその提案を断固拒否します。
そして、とうとうイブリンは、メアリーを巡ってフランクを相手に裁判を起こしました。
それにしても、心に響く作品でした。
正直に言って、ストーリーはどこかで聞いたことがありそうな感じがします。
でも、悩みながらもメアリーを育てようとするフランクが普通の学校にこだわる理由が
亡くなったメアリーの母親の人生が明らかになるにつれて解ってきます。
その中で、天才だからこそ世界のためには自分を犠牲にしなければならないとも取れるような祖母の主張は
何かに取り付かれているようにも見えて、肉親がそれを言うのですか…とちょっと不気味に感じました。
そして、天才だからこそ課せられた人生と、ひとつの目的へ人生を捧げた時の厳しさが伝わって来ました。
また、フランクとメアリーの関係がいいですね。
父娘ではなくて叔父と姪なので、メアリーは彼をフランクと名前で呼びます。
そして、何かがあった時は、互いに目を見て話し合っていきます。
大人のフランクが間違ったことをしてもきちんとメアリーに謝り、
またメアリーも自分に向き合ってくれる彼を許します。
理解し合って前へ進もうとする関係が、保護者と被保護者というよりも
深い絆で結ばれているようでいいなと思いました。
結局、メアリーは自分を愛してくれるフランクを一番に信じているのですよね(^^)
観終った時、母とは違って友達と触れ合う時間を貰えたメアリーは
きっと自分で人生を切り開いていける人になれるだろうなと感じた1本です。
監督:マーク・ウェブ 出演:クリス・エヴァンス マッケンナ・グレイス ジェニー・スレイト リンゼイ・ダンカン オクタビア・スペンサー
2017年 アメリカ 原題:GIFTED
(20180103)
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公式サイトはこちらへ http://www.foxmovies-jp.com/gifted/