2008年にインドのムンバイで起きたテロ事件を描いた迫真のドラマです。
予告編を観た時、11年前のことなのに覚えていない…と哀しくなったので観てみたくなりました。
こんな出来事が現実にあったと思うだけで胸が痛くなるような厳しい事態が描かれていました。
2008年11月26日。大きなカバンを担いだ複数の若者たちが旅客機から降りてきました。
誰もが携帯電話とイヤホンで電話の向こう側からの指示を受けながら移動しています。
彼らはみな、テロを起こす目的でインドのムンバイへ乗り込んできていたのです。
彼らは駅やレストランなど大勢の人が行きかうスポットで無差別に銃撃し始めます。
テロ現場近くにあったタージマハル・ホテルには、現場から逃げてきた人々が押しかけてきました。
しかし、その市民と共にテロリストたちもホテルへ侵入してしまいました…
それにしても、ひどい事件ですね(T_T)
あまりにも多くの人々の死が描かれていました。
遠い地にいる指導者に電話で指示された若者たちによる無差別テロ。
指示している指導者は自分の手を汚すことはなく、無差別殺人を楽しんでいます。
電話での指示の言葉があまりにも惨くて聴くのが辛かったです。
偶然にそこに居合わせただけで殺されてしまうなんて酷すぎます。
若者たちは遠隔からの指示に従って、ほとんど洗脳されたように被害者へと銃を向けていきます。
ある意味、実行犯たちも犠牲者のようです。戦争も戦場で若者が亡くなっていきますし…
テロとは戦争と同じで最もこの世から無くなって欲しいものだと感じました。
今作のメインは五つ星ホテルでの3日間の出来事です。
テロリストから客を守ろうとする従業員たちの必死の行動が描かれています。
銃に脅されても、客を犠牲にするよりは死を選んだ女性従業員たちの姿が目に焼き付きました。
観終わった時、どうしてこんなに哀しい出来事が起きてしまうのだろうと思うのと同時に
こんな世界の中で何を考えていかなければならないのだろうと感じた1本です。
監督:アンソニー・マラス 出演:デヴ・パテル アーミー・ハマー ナザニン・ボニアディ ティルダ・コブハム・ハーヴェイ アヌパム・カー ジェイソン・アイザックス
2018年 アメリカ 原題:HOTEL MUMBAI
(20190919)
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公式サイトはこちらへ https://gaga.ne.jp/hotelmumbai/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は9月27日以降の予定です。