王女エリザベス一世の母・アンとその妹メアリーの愛と数奇な生涯を描いた作品です。
観終わった瞬間「面白い!でも怖~い…」と友達と顔を見合わせてしまいました(^^ゞ

イングランド国王ヘンリー8世(エリック・バナ)には王妃の度重なる死産のため、男子がいなかった。
義弟からの情報により、王が健康な男子を産んでくれる愛人を欲しがっていることを知ったブーリン卿は
長女アン(ナタリー・ポートマン)を王の愛人にしようと画策する。
王の愛人になれば、位の高い貴族と結婚できると説き伏せられたアンは、王の心を射止めようとするが
逆に狩の途中で王を落馬させ、プライドを傷つけてしまう。
そして王が見初めたのは、新婚で夫と幸せな家庭を築いていた妹メアリー(スカーレット・ヨハンソン)だった…

王妃の座を巡る策略は、国をも揺るがす命がけの陰謀へと変貌していきました~

純情で心優しい妹メアリーは、その心の美しさから王の寵愛を受けます。
陰謀が渦巻く宮廷で生きてきた王にとってメアリーは眩しいくらいに温かく、心休まる存在だったのです。
宮廷生活よりも田舎暮らしを望んでいた彼女も、王の傷つきやすい心に触れて深く愛するようになっていきます。

一方、姉アンは上昇志向の強い性格で、王に選ばれた妹を深く嫉妬し憎みます。
メアリーは愛で結ばれた証に男子を産みますが、その誕生の前にアンは王の心を奪ってしまいます。
そしてアンは20年も結婚していた王妃の座をも奪い、王との正式な結婚を果たしましたが…

男たちの夢のために簡単に政略結婚させられる娘たち。
しかも王との行為は公務とばかりに父や叔父や夫にまで、王の愛人として差し出されてしまいます。
そんな中で一人は真剣に愛した挙句に裏切られ、もう一人は全てを失ってしまいました(T_T)

主演の二人の美しさと姉妹の運命の哀しさに、
こうしてあのエリザベス一世は誕生したのか…としみじみ思ってしまった1本です。



監督:ジャスティン・チャドウィック 出演:ナタリー・ポートマン スカーレット・ヨハンソン エリック・バナ
2008年 アメリカ 原題:THE OTHER BOLEYN GIRL
(20080917)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は10月25日以降の予定です。