顧客（フランス映画祭より）

キャリアウーマンのアラフィーの女性を主人公に描いた恋愛ドラマです。
愛に夢を持っている姉と、ドライに考えている妹の生き方が対照的で面白かったです。

ジュディット（ナタリー・バイ）は姉イレーヌ（ジョジアーヌ・バラスコ）と通販番組を作っているディレクター。
仕事は順調で裕福だが、数年前に結婚に破れてからは愛を買う生活を送っていた。
相手はインターネットで選び、数時間をお金で買うドライな関係だけ。
ある意味、他人に縛られることのない自由な生き方をしている。
ある日、ジュディットはそんな相手の一人にときめきを覚えた。
こんな想いはここ数年で初めての経験だ。
そして相手のパトリック[本名はマルコ]（エリック・カラヴァカ）も不思議と同じ想いを感じていた。
だが、実はパトリックは既婚者で、妻の勤める美容室のローンのためにこの仕事をしている身だった…

なるほど、夫婦ってそういうものですか～と考えさせられました(^^ゞ

テレビの通販番組で商品を売っているやり手の姉妹の物語です。
一緒に住んでいて、何でも話せるほど仲の良い二人ですけど
愛については正反対の考え方を持ってます。
姉は心から愛せる人との出会いを願っています。
一方、妹はひと時の関係だけを求め、
姉の求めるような出会いはありえないと思っています。

そんな二人が心を惹かれる男性と運命のように出会います。
姉の相手は通販番組のゲストに呼んだアメリカ人で、一瞬にして相思相愛の仲。
結局、姉は愛のためにフランスでのキャリアを捨ててアメリカへと渡っていきます。
妹の相手はお金の関係で結ばれている既婚者で、もちろんずっと一緒にはいられません。
しかも生活や妻のローンのために、そんな“仕事”をしている男なのです。
どんなに愛したくても、やっぱり無理が出てきてしまいます。

それにしても、夫婦の愛って他人には分からないものですね～
マルコは何年も“仕事”のことを奥さんに隠していましたけど、知られてしまったので辞めます。
ある意味、彼は妻に対して誠実に生きようとしています。
でも、しばらく経つと店のローンが払えなくなり、奥さんはマルコに“仕事”に復帰するよう求めます。
そして自分で復帰するように求めたのに、マルコに怒りをぶつけるのです。
この時点でマルコ夫婦の愛は壊れてしまったかと思うのですけど、
愛は簡単には消えていきません。
そんな展開がちょっと不思議に感じられました(^_^.)

マルコの選択にそういうものか～と思いつつ、
観終わった時、妹も本当の幸せをつかむといいなあと思ってしまった１本です。



監督：ジョジアーヌ・バラスコ　出演：ナタリー・バイ　エリック・カラヴァカ　イザベル・カレ　ジョジアーヌ・バラスコ
2008年　フランス　原題：CLIENTE
（20090313）

追伸
今日は嵐だし時間も遅かったので、トークショーは諦めて帰りました。
でも、きっと楽しかっただろうなあ(T_T)

追伸2
この映画はフランス映画祭で観ました。公開予定は未定です。