キラー・ヴァージンロード

予告編で主演の二人が楽しそうだなあ…と気になっていたのでチャレンジしてみました。
出だしは謎掛けがてんこ盛りでちょっと置いてきぼりになりそうでしたけど、
上野樹里さんと木村佳乃さんのコミカルな演技が楽しくて笑える作品でした。

明日は沼尻ひろ子（上野樹里）が夢にまで見た結婚式。
新居への引越準備をしていたひろ子の元へ、隣人の大家さん（寺脇康文）がやってきた。
長々とおしゃべりする大家さんは笑顔で幸せいっぱいのひろ子の話を聞いていたが、
その瞳は怪しく光っていた。
その時、大家さんの愛犬が手を離れて逃げ出してしまう。
慌てて犬を追った大家さんは、タンスの下にあるものを見つけた。
必死に手を伸ばしてそれを取ろうとしていたところ、タンスの上にあったハサミが落ちそうになった。
ハサミの落下を食い止めようとしたひろ子だが、つまずいて大家さんの上へ乗ってしまう。
そして、ひろ子の重さで突き刺さったハサミは、大家さんの息の根を止めていた…

登場人物たちが変なキャラクターばかりでした～

子供の頃からドジばかりで“ドン尻ビリ子”と呼ばれ続けていたひろ子。
彼女は幼い頃に両親を亡くし、優しい祖父（北村総一朗）に育てられました。
彼女は大好きな祖父に幸せいっぱいの花嫁姿を見せたいと願っています。
でも、彼女はいつも一生懸命なのですけど、どこかずれています。
何と言っても、死んでしまった隣人を隠そうとした彼女は遺体をスーツケースに詰めて
ゴロゴロ引き摺りながら旅に出てしまうのです。
とりあえず明日の結婚式が終わるまで、いやいや新婚旅行が終わるまで…（笑）
その不思議な感覚のひろ子に上野樹里さんはぴったりでした(^^ゞ

そんなひろ子と行きがかりで逃避行の相棒になるのは、男に恵まれない福子（木村佳乃）です。
彼女は好きになった男に尽くすのに、最後は捨てられてしまいます。
誰もが自分を必要としてくれない…と落ち込んだ彼女は
こんな私は要らない！と自殺を考えるのですけど死ねません(^_^.)
その極端な気性の激しさと弾けた行動が、観ていて可笑しかったです。
あと、ひろ子を巡る男性陣もちょっと気味が悪いような変なヤツばかりでした（笑）

それにしても、主演の二人はさすがの楽しさでした～
特に木村佳乃さんのここまでキュートな演技は観たことが無かったです。
変な表情も明るい笑顔も可愛くて楽しかったです(^^)

ストーリー的には微妙に乗りきれなかったところもあったのですけど、
みんなが幸せになっていく展開は楽しかったです。
観終わった後も何だか不思議な余韻があって微妙だなあと思いつつも、結構笑った1本です(^^ゞ



監督：岸谷五朗　出演：上野樹里　木村佳乃　寺脇康文　田中圭　中尾明慶　北村総一朗　眞木大輔　小出恵介
2009年　日本
（20090912）