村上春樹著のベストセラー小説を映画化した作品です。
実は、この有名な原作本を持っているにも関わらず、ずっと未読のままでいました。
映画で初めて知った「ノルウェイの森」の物語は、
じっくりと考えさせられるような恋愛の世界が描かれていました。
1969年。学生運動が盛んな東京の大学の中で、
ワタナベ(松山ケンイチ)はいつもひとり静かに本を読んでいた。
そんなある日、彼は高校時代に親しくしていた直子(菊地凛子)と偶然に再会する。
ワタナベの親友ミズキ(高良健吾)の恋人だった彼女とワタナベとは、
高校時代はいつも3人で遊んでいたが、高校卒業後は音信普通になっていた。
そんな直子にワタナベは、また時々会って欲しいと頼む。
彼女も親しい間柄のワタナベと時々は会って話をしたいと感じた。
そして、二人の心は近づいて行った…
しみじみと美しさを感じるような作品でした。
1960年代の終わりを舞台に描いた愛の物語です。
学生のワタナベと直子の愛を中心に、いろいろな愛の行方が映し出されていました。
ストーリーは本を読んだ人の方がきっと解ると思うのであまり書きません(^^ゞ
私は内容を全く知らずに観たので、ここまで濃い愛の物語だったのかと
ちょっと驚きながら観ていました。
特に男女の関係に関して赤裸々な会話があったりとかして、ちょっと不思議でした。
ワタナベを中心とする人間関係が興味深かったです。
それにしても、映像は評判どおりの美しさでした。
そこに映し出されている愛も純真そのもので、純真だからこその結果がとても切なかったです。
そして、愛の結果に死を選ぶ人、前へ進んで幸せになりたいと願う人、
それぞれに少しずつ共感しながら観ていました。
約50年前の懐かしさを感じる雰囲気にすっぽりと溶け込んだ出演者たちの佇まいも素敵でした。
この物語をちゃんと分かったのかなあと考えると微妙なのですけど、
観終わった時、何となく人恋しくなるような作品だなと感じた1本です。
監督:トラン・アン・ユン 出演:松山ケンイチ 菊地凛子 水原希子 玉山鉄二 高良健吾 霧島れいか 初音映莉子
2010年 日本/フランス 原題:NORWEGIAN WOOD
(20101202)
→公式サイトはこちらへ http://www.norway-mori.com/index.html追伸
この映画は試写会で観ました。公開は12月11日以降の予定です。