ある夏の日。奥津京介(玉山鉄二)が勤める市役所の福祉課に、
身元不明の男性の白骨化遺体が見つかったという連絡が入った。
同僚と現場に駆けつけた奥津は、遺体のみつかったワゴン車の近くに小さな墓を見つける。
彼の問いを受けた警察官は、遺体は約半年前に亡くなったとみられるのだが、
その傍に死んで間もない犬がいたのだと教えてくれた。
屈んでその墓を見つめていた奥津は、数枚のレシートが落ちているのを見つける。
各地で発行されたそのレシートは、亡くなった男性の旅の記録でもあった…
おとうさん(西田敏行)の身の上はとても切なくて観ているのが辛かったです(T_T)
身元不明の男[おとうさん]の辿った道を旅しながら、二人の男の心を映し出した物語です。
遺体で見つかったおとうさんは、なぜ旅に出てこの地で果てたのか。
傍で見つかった犬はどんな犬だったのか。
旅の途中で彼を知る人々に出会う奥津の視点によって、その謎が少しずつ解き明かされていきます。
おとうさんは道々で人々係わり合いながら、彼らにいろいろな想い出を残しています。
そして、その想い出はいつも愛犬ハッピーと一緒でした。
また、今回の旅は奥津の旅でもあります。
なぜ奥津は有休と自費を使いながら、男の身元を見つけようとしたのか。
その答えは奥津の過去と共に、少しずつ明かされていきます。
そして、旅が進むにつれて、愛する者を次々と亡くしたことで傷ついていた
彼の頑な心にも少しずつ変化が現れ始めました。
それにしても、西田敏行さんと玉山鉄二さんは役にピッタリでした~
玉山鉄二さんは悩みながら人生を歩んできた奥津そのものになっていました。
また、少しずつ死へと向かってしまったおとうさんを演じた西田敏行さんの演技には泣かされました。
そして、奥津の愛犬クロとおとうさんの愛犬ハッピーの名演技には思いっきり泣かされてしまいました(T_T)
おとうさんのような人が死んでしまうような世の中であることが哀しくなってしまいました。
いつか、もっと人が生きやすくて幸せになれる未来がきて欲しいなと願ってしまった1本です。
監督:瀧本智行 出演:西田敏行 玉山鉄二 川島海荷 藤竜也 三浦友和 余貴美子 温水洋一 中村獅童 岸本加世子
2011年 日本
(20110612)
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