7年の旅の末に奇跡の帰還を遂げた“はやぶさ”の軌跡とスタッフの努力を描いた作品です。
はやぶさをテーマにいくつもの作品が創られている中で、
堤幸彦監督がどんな作品を創り上げたのか気になっていました。
日本人の心を熱くするような演歌と根性のような物語が綴られていました~
はやぶさの旅は、様々なスタッフの努力が生み出した賜物でした。
構想10年。造り上げて打ち上げまで7年。そして帰還まで7年。
その長い道のりを丹念に描いた人間ドラマです。
かなり丹念なので時間もちょっと長いですけど、最後までワクワクしながら観ていました。
物語は広報&何でも屋のようなスタッフとして採用された水沢恵(竹内結子)の視点で語られます。
彼女は全国で応援している人々の代表的なキャラクターです。
彼女の視線がはやぶさにもスタッフたちにも優しく注がれているので、
観ている方も一緒にワクワクしたりドキドキしたり時には落ち込んだりしながら、
はやぶさの帰還を祈ってしまいます。
低予算の中では、大勢のスタッフの熱意だけが支えです。
主人公の水沢恵はほとんどボランティアのようなもので、別にバイトを掛け持ちしなければ暮らせません。
また、構想当初から関わってきたスタッフも、帰還まで見届けることなく契約切れで去っていきます。
また、これだけ長いプロジェクトでは、途中で亡くなってしまう人も出てくるのです。
そんな同僚の無念な想いも抱えながら、スタッフは必死にトラブルを乗り越えようと頑張ります。
その想いはスクリーンから熱く伝わって来ました。
それにしても、最後は根性あるのみなのですね。
着陸の衝撃などから故障が起き、とうとう通信が途絶えた時でさえ、
何カ月も諦めずに交信を続けて探したスタッフたちには頭が下がります。
そうして諦めないことが未来へ希望を繋げる唯一の手段なのだなと改めて思い知らされました。
そして、とうとうその努力が実った時には、思わず拍手しそうになってしまいました(^^ゞ
いろいろ詳しい解説があるので、はやぶさの入門編としては最適な作品かもと思いながら観ていました。
これからいろいろはやぶさの映画が登場しそうですけど、どれも観ていきたいなと思った1本です。
監督:堤幸彦 出演:竹内結子 西田敏行 高嶋政宏 佐野史郎 山本耕史 鶴見辰吾 筧利夫 生瀬勝久
2011年 日本
(20110915)
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公式サイトはこちらへ http://movies.foxjapan.com/hayabusa/index.html追伸
この映画は試写会で観ました。公開は10月1日以降の予定です。