土山しげる著の同名コミックを原作に映画化したコミカルな人間ドラマです。
予告編を観ていて、どんな思い出のご飯が出てくるのか気になっていました。
たくさん笑って、切ない想いが心に残る作品でした。
ある刑務所の204房に新しい受刑者・栗原(永岡佑)が入所した。
刑務所での少ない楽しみの一つは食事だが、栗原は刑務所の食事に慣れず箸が進まない。
彼が食べられないとソッポを向くと、先輩たち4人が嬉しそうに彼の弁当を取り上げて平らげていた。
そんな日々の中、そのまま打ち解けずにひとり部屋の片隅にいる栗原を尻目に、
先輩たちはこの房の大切な恒例行事である“お節争奪戦”に熱中し始めた。
思い出の食べ物を披露して一番好評だった者が、他の者のおせち料理から一品好きなものを貰えるのだ。
そして、トップバッターが思い出を語り始めた…
どれもみな、本人たちには大切な思い出でした。
海辺のバーベキュー。特製オムライスとプリン。故郷の母の手作り野菜で作った夕食。
子供の頃、特別な時にだけ食べたホットケーキ。別れの前に冷蔵庫の残り物で作ったラーメン。
そして、家族みんなで食べた、盗んだ牛の肉で作ったすき焼き。
それぞれのキャラクターの心に残る記憶や楽しい思い出がその時の気持ちと共に伝わってきて、
切なさでいっぱいになりました。
それにしても、囚人たちのキャラクターが楽しかったです~
もと詐欺師(?)。もとチンピラ。もとホスト。もとプロレスラー。みんな面白かったです。
物語としては予想がつくような展開だったのですけど、芸達者の役者さんが演じているので
それぞれのエピソードも思わず吹き出したり、ほろりとさせられたりしました。
あと、木村文乃さんの演じたしおりの笑顔と存在感が印象に残りました。
観終わった時、自分にとっての思い出のご飯は何だろうなあとちょっと考えてしまった1本です。
監督:前田哲 出演:永岡佑 勝村政信 ぎたろー 落合モトキ 麿赤兒 木村文乃 田中要次 木野花 内田慈
2011年 日本
(20110913)
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公式サイトはこちらへ http://gokumeshi-movie.com/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は9月23日以降の予定です。