ミッション：8ミニッツ

『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ監督が創り上げたSFサスペンスです。
実は『月に～』は未見なのですけど、評判だった作品なので今作も気になっていました。
追い詰められるジェイク・ギレンホールの姿を見つめながら、時間があっという間に過ぎていきました。

スティーヴンス大尉（ジェイク・ギレンホール）はふと電車の中で目が覚めた。
自分は戦場で戦っていたはずなのに何故？と混乱したまま時間が過ぎていく。
するとその電車は爆発を起こし、彼は暗いカプセルの中で再び目が覚めた。
でも、自分がどこで何をしているのかがさっぱり解らない。
混乱をしていると、モニターに映し出されたグッドウィン大尉（ヴェラ・ファーミガ）が
記憶を取り戻すための言葉を掛け始めた。
間も無く、スティーヴンスはグッドウィンの名前を自力で思い出したが、まだ現状がよく解らないままだ。
だが、グッドウィンは時間が無いと言い放つと、爆弾を探してと言って機械の操作を始めた。
すると、スティーヴンスは自分が再び電車の中にいることに気付いた…

一体、この物語はどうやって終わるのだろうかと最後までドキドキしていました。

死ぬ前の8分間の記憶をたどることで爆弾犯人を捜す任務を負わされた男の物語です。
彼はプログラムによって動かされながら、ある人物の8分前の世界へと飛ばされます。
どうもすでに起こってしまった事故の被害者に乗り移っているようで、
その飛ばされた世界ではスティーヴンスは見知らぬ人物になっています。
彼の任務は爆弾犯を見つけて、次の爆破を未然に防ぐことです。
そして、見つかるまで何度も8分間の世界へと飛ばされていきます。

やがてスティーヴンスの捜査は少しずつ前進し、爆弾を見つけた後に少しずつ犯人に近付いていきます。
それでも、彼は計ったように8分後に死んでいきます。
何度も爆死を体験するなんて、彼にとってはあまりにもキツイことです。
それに、彼は戦争に行く前に父親と喧嘩をしたままで、早く父に謝りたいと考えています。
でも、グッドウィンは任務が終わるまではと言って、どんどん彼を爆発のあった世界へと送り込みます。
そして、とうとう彼はグッドウィンたちが隠していた真実を知ってしまいました(T_T)

それにしても、面白い物語ですね。
どうもこのプログラムで飛ばされる先はパラレルワールドらしいです。
いつも席に座っていて、向かいには魅力的な恋人クリスティーナ（ミシェル・モナハン）がいます。
その後に起きる出来事も、コーヒーをこぼしたり、車掌さんが切符を見に来たりと、
基本は変わっていませんけど、でも、微妙に違う点が見えてきます。
その中で、自分の状況を打開しようと前へ進もうとするスティーヴンスの姿には、つい応援したくなりました。
そして、明らかにされる真実には、仕方が無いとは言えむごいなあと感じました。

ラストの展開にはかなり嬉しい気持ちになりました。
観終わった時、スティーヴンスがちゃんと幸せになりますようにと願った1本です。



監督：ダンカン・ジョーンズ　出演：ジェイク・ギレンホール　ミシェル・モナハン　ヴェラ・ファーミガ　ジェフリー・ライト
2011年　アメリカ　原題：SOURCE CODE
（20111019）

→公式サイトはこちらへ　http://disney-studio.jp/movies/mission8/

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は10月28日以降の予定です。