100年前に起きた辛亥革命を描いたジャッキー・チェン100作目の作品です。
最近、この時代の中国を描いた作品が多いなと思って気になっていました。
スクリーンに映し出された戦場の惨さと共に、
私利私欲に走る諸外国や有力者の横顔に何とも言えない気持ちになりました。
亡くなった若者たちの描いた未来はどんなものだったのだろうかと考えてしまいました(-_-)
100年前に起きた辛亥革命の状況を丹念に描いた作品です。
孫文(ウィンストン・チャオ)の海外での活躍や親友の黄興(ジャッキー・チェン)の戦闘の姿を通して、
動乱の歴史を垣間見ることが出来ました。
映画の中で何度も伝えられるのか、信念と新しい未来に希望を持って死を選んだ若者たちの姿です。
彼らは人々が平等に幸せになれる世界が出来上がることを信じていました。
その彼らの死はあまりにも哀しかったです。
途中、何度も強調されるので観るのが辛く感じてしまいました(T_T)
また、その後の戦場のシーンも辛かったです。
リアルな迫力で戦闘が描かれていて、次々と死に行く兵士の姿が痛々しかったです。
特に漁夫の利を狙おうとするような袁世凱(スン・チュン)の登場にはうわー嫌な人だなと思いつつ、
平和よりも私利私欲に走る人間はどこにもいるのだなとある意味納得しながら観ていました。
無残に流された若者たちの血とその後のすっきりとしない展開が史実を伝えていると感じると共に、
これだけ高潔な信念も現代まで受け継がれることはないことに哀しさを感じました。
この作品と重なるような時代で『新少林寺』が描かれているのもなるほどと思うと同時に、
革命の難しさをしみじみと実感した感じた1本です。
監督:チャン・リー 出演:ジャッキー・チェン ウィンストン・チャオ リー・ビンビン フー・ゴー ジョアン・チェン スン・チュン
2011年 原題:辛亥革命/1911
(20111010)
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公式サイトはこちらへ http://1911-movie.jp/