板尾創路監督&主演の戦後の混乱期を舞台に描いたちょっと不思議なドラマです。
この人の作品は初めてだったのですけど、今はフリーパスポート月間中なのでチャレンジしてみました。
とってもシュールな展開で、思いっきり分からないところが面白いかもという雰囲気の作品でした(^^ゞ
訳がわからない分、色々なことを想像してしまう作品でした。
第二次世界大戦が終わって2年が過ぎた東京が舞台の物語です。
軍服姿の一人の男(板尾創路)が荒野を越えて東京まで戻って来ました。
彼は寄席を行なっていた舞台で騒ぎを起こし、小屋からたたき出されます。
そこに通りかかったのが、父を落語家に持つ弥生(石原さとみ)です。
彼女は男が落としたお守り袋を見て、死んだと思っていた恋人が帰って来たと思います。
男も彼女の言葉を否定しません。そして、彼女に導かれるまま森乃家へ入り込みます。
でも、男は何だか怪しげな雰囲気があります。
医者に見せると記憶を失くしたらしいのですけど、それにしても話しが下手で、
戦争へ行く前には大人気を誇った落語家・森乃家うさぎとは思えません。
それでも、弥生をはじめとする森乃家一同は彼を家族のように大切にしていました。
でも、そんなある日、怪我で言葉を失った森乃家うさぎ(浅野忠信)が森乃家へ帰ってきてしまいました。
それにしても不思議な話でした~
古典落語「粗忽長屋」がモチーフらしいですけど、この落語も知らないので…
どちらかというと観終った時は、昔に読んだSFを思い出しました。
時の止まった町に外から人がやって来て、その止まった時が壊れてしまうみたいな話です。
今回の作品には答えが無いので想像するしかないのですけど、誰かの夢なのかSFの世界なのか、
それとも全く別の世界なのか、つい答えを探そうと考えさせられてしまいました^_^;
そして、考えたところで答えは分からないところも、ちょっと面白いのかなと感じました。
観終った時に、板尾監督はきっとこの作品を本当に楽しみながら作ったのだろうなあと感じました、
帰り道にふと、これも戦争に人生を狂わせられた人たちの物語だったなとちょっと思った1本です。
監督:板尾創路 出演:板尾創路 浅野忠信 石原さとみ 前田吟 六角精児 平田満 木村祐一 柄本佑 矢部太郎 佐野泰臣 アイハラミホ。
2011年 日本
(20120120)
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