2009年のNHKドラマ「外事警察」を映画化したかなりハードなサスペンスです。
テレビ放映時も観ていて凄いなあと思っていたので、
映画化したらどんなことになるのだろうかと気になっていました。
相変わらず画面もストーリーも暗くて、スケールアップした迫力と共に
怖さがじわじわと伝わってくるような作品でした。
素直に観ていたら、すっかり騙されました(^^ゞ
核爆弾テロの危機に陥った日本と韓国を舞台に外事警察の活躍を描いた作品です。
日本で核技術を学び突然に妻子を残して28年間も行方不明になっていた徐昌義(田中泯)を
韓国で発見した住本(渡部篤郎)は、彼を口説き落として日本へ連れて帰ることに成功します。
同じ頃、韓国で高濃度ウランが流出したという情報が広まって間も無く、
日本では震災で混乱した東北にある大学施設から、核爆弾に応用できる装置のデータが盗まれました。
爆弾テロの危機かと危ぶんだ警視庁公安部は住本をリーダーとした捜査班で動き始めます。
日本でのデータ盗難を追っていた捜査班は、日本で貿易業を営む奥田正秀(イム・ヒョンジュン)が
韓国にいるテロ組織に係わり合いがあることを突き止めます。
そして、奥田の妻・果織(真木よう子)を自分たちの協力者として取り込もうと動き始めます。
でも、そんな公安の動きを韓国の諜報部も掴んでいました。
それにしても、相変わらずダークでした~
主人公の住本は目的のためなら人を脅すのも騙すのもお手のものです。
その騙しっぷりはあっぱれと言いたくなるほどの悪どさで、演じている渡部篤郎さんもさすがの演技なのです。
これは嫌だと思っていても、きっと手の上で転がされてしまうなあと思ってしまいました^_^;
また、彼に運悪く見込まれてしまう果織を演じた真木よう子さんも上手かったです。
そして、今作ではキーになる徐昌義を演じた田中泯さんの圧倒的な存在感と鬼気迫る演技には
もう言葉も無かったです。
「ハゲタカ」も凄いなあと思いましたけど、今作も今の世情を考えるとさらに凄いなあと思うような作品でした。
観終った時、住本には夢でも会いたくないなあとちょっと思ってしまった1本です(^^ゞ
監督:堀切園健太郎 出演:渡部篤郎 キム・ガンウ 真木よう子 尾野真千子 田中泯 イム・ヒョンジュン 石橋凌 余貴美子 遠藤憲一
2012年 日本
(20120419)
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公式サイトはこちらへ http://gaiji-movie.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は6月2日以降の予定です。