奥田英朗著の同名小説を深川栄洋監督が映画化した群像劇です。
原作は未読だったのですけど、最近やけにあちらこちらで宣伝を見るので、
好きな監督さんだしチャレンジしてみようかなと思いました(^^ゞ
単純な恋愛ドラマではなくて、現代社会に生きる女性たちの普遍的な想いを鮮やかに描いた作品でした。
人生の選択肢が多くなったからこそ悩みも尽きないのかとしみじみ思いながら観ていました。
29歳から36歳の女性4人を描いたヒューマンドラマです。
何歳になっても女性はキラキラした服に憧れるという信念を持つ広告代理店勤務の由紀子(香里奈)。
男性優位の不動産会社の中で課長になり、扱いにくい年上の男性部下にてこずる聖子(麻生久美子)。
一回りも年下の新入社員に恋をしてしまい、その恋心を持て余す文具メーカー勤務の容子(吉瀬美智子)。
離婚して営業職に戻り、一人息子に父のいない寂しさを味わせないように頑張っている孝子(板谷由夏)。
彼女たちが様々な出来事を悩む姿に、それって分かるなあと思いながら観ていました(^^ゞ
人間誰でも悩むことはあるし、生きるのが難しいと思うこともあります。
想いが通じずに空回りしたり、仕事で人と衝突したり、思いもかけない気持ちに戸惑ったり、
頑張りすぎて周りに気を使わせてしまったり。
思いつめてしまった彼女たちが流す涙には、ギリギリに張り詰めた気持ちがたくさん詰まっています。
でも、そんな気持ちでいっぱいになっても、ちゃんと立って前を向こうとする彼女たちの姿には
やっぱり応援したくなりました。
そして、彼女たちが笑顔になれる日が来ることを願ってしまいました。
予想以上に女性たちの心が丁寧に描かれていて良かったなと思いました。
それぞれのキャラクターを演じた4人の女優さんたちもみんなぴったりで面白かったです。
あと、ガール道を突き進む晴美役の檀れいさんが何気にとてもカッコ良かったです(^^ゞ
観終った時、現実に悩む女性たちにも、そして女性が解らないと悩んでいる男性たちにも
ぜひ観て欲しいなと感じた1本です。
監督:深川栄洋 出演:香里奈 麻生久美子 吉瀬美智子 板谷由夏 檀れい 向井理 要潤 上地雄輔 林遣都 波瑠 加藤ローサ
2012年 日本
(20120529)
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