最後は7人とも、ちゃんと空へ向かって飛び立っていました~
近未来の日本を舞台に、人生に希望の無かった若者たちがヒーローになるまでを描いた物語です。
近未来の日本は極端な学歴社会になり、6歳の時の学力テストで運命が決定付けられます。
そこで90点以上を取れば家族共々優遇される生活を送れるのですけど、
それ以下だと一気にひどい環境へと見捨てられてしまいます。
そんな人々は警察は機能せずに治安もままならないような暮らしの中で、
借金に苦しめられるような日々を送っていました。
ある日、3人の借金取りに追われていた横峯誠(横山裕)は、取立屋たちを追い払ってくれた男に
ヒーローにならないかと誘われます。
実はその男・三枝(石橋蓮司)はヒーロー協会でヒーローたちを育てていたのです。
ろくな仕事も無い世界できちんと働けることに惹かれた横峯は、
上手くいけば借金を返せるという三枝の言葉に誘われてヒーローを目指します。
でも、同じような境遇からヒーローになった仲間たちは、実は逃げ足が速いだけの若者たちで
戦いもせずに金を稼ぐことばかりを考えていました。
そして、チーム7人のうち4人が敵の甘い誘いに乗ってしまった時、
ついにチームは崩壊の危機に陥ってしまいました(>_<)
それにしても、ユルいようでいてなかなかシビアな世界ですね。
未来の無い世界に落とされてしまった子供たちは、生きるすべを持っていません。
そこで生きることの難しさを観ていると、地球のどこかに今もあるような街かもと思ってしまいました。
ヒーローもどこか暗いところがあって、敵役もどこか悲しいところが見え隠れしているのは
そんな救いの無い世界から生まれた人々だからなのですね。
また、そこで明らかになる人間関係に、どんな人でも心の奥底にある親子の情が
その人を動かしていくものなのねと改めて感じました。
観終った時、ちょっとだけ先日に観たバットマンシリーズを思い出しました。
夏の暑さを忘れて少し元気になれた気になった1本です。
監督:堤幸彦 出演:横山裕 渋谷すばる 村上信五 丸山隆平 安田章大 錦戸亮 大倉忠義 ベッキー 蓮佛美沙子 石橋蓮司 東山紀之 舘ひろし
2012年 日本
(20120729)
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