高知の自然の美しさは本当に格別ですね~と思いながら観ていました(^^)
20年前に立ち消えになった“パンダ誘致論”の顛末から始まる物語です。
高知県の未来と先細りの懸念から、高知県の動物園へパンダを誘致するべきと唱えた職員がいました。
その頃、日本には上野動物園にしかパンダがおらず、全国から東京へ人が集まっていました。
パンダさえ高知に来れば、観光客が集まって来て県全体が潤うと考えたのです。
でも、その意見は斬新過ぎた上に、縦割り行政の難しさへぶつかって終わってしまいます。
そして、失意のままその職員は退職していきました。
一向に観光客の集まらずに他県に後れを取ってしまった20年後の現在、
県を活気付けるには観光推進が重要課題と考えた県庁は、おもてなし課を創設しました。
若手で一番下っ端の掛水(錦戸亮)を含めて、課長以下4人の小さな課です。
でも、何をするのか全く分かりません。具体的な指示は無いのです。
そして、ネットで他県の情報を調べた掛水の意見“観光特使”に飛びついた課員たちは、
早速、特使の名簿作りと依頼の電話を始めました。
誰もが気軽に引き受けてくれて順調に特使の名簿が出来上がる中、
その一人である若手作家の吉門喬介(高良健吾)から苦情の電話が来ました。
特使の電話を受けてから34日も連絡がないのは何故かという問い合わせです。
普通なら1ヶ月も連絡が無かったら、企画が流れたと思うという意見に、掛水は慌てて謝ります。
名簿作りに満足してその後の具体的な連絡を怠っていたおもてなし課に対して、
吉門は民間感覚の足りなさを指摘します。
そして、民間の若い女性を採用するようにと提案して来ました。
それにしても、爽やかな映画でした~
何と言ってもスクリーンから風を感じるような自然豊かな高知の風景には癒されますね。
また風景だけでなく、掛水とアルバイトの明神多紀(堀北真希)の主人公二人もめちゃくちゃ爽やかです。
もちろん、二人は経験不足なところが多いだけに試練もあったりするのですけど、
それも含めて、前向きな心で乗り越えていこうとするところがいいです。
そんな二人の心が少しずつ近付いていくところは、とても可愛かったです(^^)
また、パンダ誘致論で退職に追い込まれた清遠和政の娘・佐和(関めぐみ)と
作家の吉門喬介の恋の行方もちょっとドキドキでした (^^ゞ
また、一方でなかなか前進しないレジャーランド化の行方はシビアでした~
やはりそこはリアルなのですよね。
でも、だからこそ、この物語が生まれたのだろうなと感じました。
そして、色々な困難があってもいつか何とかなるという気持ちになれるのは、
やっぱり若い主人公たちに未来を感じるからだろうなあと感じました。
高知県の人々の笑顔に彩られたエンドロールまでとても爽やかでした(^^)
観終った時、さあ原作を読まなくちゃと思った1本です。
監督:三宅喜重 出演:錦戸亮 堀北真希 関めぐみ 高良健吾 甲本雅裕 松尾諭 船越英一郎
2013年 日本
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公式サイトはこちらへ http://www.omotenashi-movie.com/index.html