能力の上がったOSの力は想像を遥かに超えるなあと思ってしまいました(^^ゞ
離婚の痛手に落ち込んでいた主人公が、新しいOSに出会うところから始まる物語です。
セオドア(ホアキン・フェニックス)は手紙の代筆業社に勤める真面目な社員です。
幼馴染だった妻と離婚を前提に別居中で、1人暮らしの寂しさを実感する日々を送っていました。
彼の綴る手紙は感動的で社内でも好評でしたが、最近はそれほどでもありません。
最近のセオドアは私生活でも仕事でも明るい兆しが見えていませんでした。
そんなある日の帰り道のこと。セオドアは新しいOSの宣伝に気を引かれます。
高い学習能力を持ち、日々能力を高めていく人工知能型のOSが開発されたというのです。
その場で携帯端末にダウンロードした彼は、早速、家のパソコンにもインストールしました。
すると、そのOSはセオドアに合うようなOSにするために、
初期設定としていくつかの質問を投げかけて来ました。
戸惑いながらも丁寧に答えようとする彼の言葉を遮るように、OSはあっさりと質問を切り上げます。
そして、女性の声をというリクエストで登場したのは、
“サマンサ”と名乗るOS(声:スカーレット・ヨハンソン)でした。
それにしても、全くのSFなのに本当にありそうに感じる物語でした。
妻との別れが思い切れずに離婚届にサインが出来ないまま何ヶ月も時間を過ごしたセオドア。
当然、表情は暗くて行動も覇気が無いように見えます。
でも、彼は新しいOSのサマンサと出会って明るい表情をみせるようになります。
パソコンとリンクしている携帯端末にも入っているOSなので、どこへ行くにも一緒です。
通勤途中も家の中でも、いつでもイヤホンを付ければ彼女と会話できます。
また、OSのサマンサはとてもチャーミングです。
遊び心も好奇心も満載で、楽しい会話と進化していく知識でセオドアを楽しませてくれます。
そして、ついに二人の心は結ばれて恋人になりました。
人間とOSが恋人!?と思いつつも、セオドアの明るい表情を見るだけで納得出来る気がしました。
声担当のスカーレット・ヨハンソンの魅力も最高でした。
それだけに、その後の展開には身につまされました(T_T)
そして、次第にセオドアの欠点が見えてきた時、サマンサの未来も見えてきました。
とても切なさが残る物語でかなり泣けてしまいました。
でも、とても素敵な夢を見たような気分になった1本です。
監督:スパイク・ジョーンズ 出演:ホアキン・フェニックス スカーレット・ヨハンソン エイミー・アダムス ルーニー・マーラ オリビア・ワイルド クリス・プラット マット・レッシャー
2013年 アメリカ 原題:her
(20140712)
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公式サイトはこちらへ http://her.asmik-ace.co.jp/