1963年11月22日のダラスは朝から興奮の渦が沸き立っていました。
遊説のためにケネディ大統領が訪れるのです。
夫人と共に行われるパレードを一目見ようと、多くの人々が通過予定の道路脇に集まっていました。
服飾会社を営むエイブラハム・ザプルーダー(ポール・ジアマッティ)も、8ミリカメラと秘書を伴って
撮影に良い場所を取ると、撮影を始めました。
でも、すぐに彼の笑顔は驚愕の表情へと変わります。
目の前でケネディ大統領が狙撃されてしまったのです。
ショックに呆然としながらカメラを手に会社へ戻ろうとしたザプルーダーに、記者の1人が声をかけました。
ザプルーダーが映した映像の重要性を理解していた記者は、後ほど会うことを約束すると、
シークレットサービスを連れて彼の会社へと向かいます。
シークレットサービスの立会いの下で8ミリフィルムを映写すると、
カメラは銃弾を受けた瞬間の全てを捉えていました。
同じ頃、パークランド病院では事件を知らずに誰もがのんびり過ごしていました。
でも、緊急連絡が入ると間も無くシークレットサービスが病院へ次々と到着し始めます。
しかも、その時にすぐに対応できたのは若い医師(ザック・エフロン)だけでした。
主任看護士(マーシャ・ゲイ・ハーデン)に支えられた医師と看護士たちは、
瀕死の大統領を前に必死に対処しようとします。
でも、大統領の負った怪我は、駆けつけたベテラン医師たちにもどうしようもないほど酷いものでした(T_T)
また、会社でニュースを聞いていたロバート・オズワルド(ジェームズ・バッジ・デール)は
他の人々とは違った衝撃を受けます。
逮捕されたのは弟のリー・ハーヴェイ・オズワルド(ジェレミー・ストロング)だったのです。
何が起こったか確認しようとしたロバートは会社を早退して警察署へと向かいます。
警官に容疑者の兄だと名乗ると、薄笑いを浮かべた警官たちがある部屋へ案内しました。
そこには、金が無いと叫んでいる母が居り、弟はCIAに所属しているとか
母として本を書かなく茶とか、誰もインタビューに来ないとかぶつぶつ言っていました(-_-;)
それにしても、改めてこの事件に接すると、どれほどの衝撃を人々に与えたのかが分かるなと感じました。
誰もがショックを受けて呆然としてしまいます。
その中で自分の出来ることは何か、何をしなくてはならないのかを必死に考えようとしている姿に
政治とは別に、人々の心を大きく変える事件だったのだと改めて感じました。
エンドロール前に、その後の登場人物たちがどのような人生を送ったかが伝えられました。
ザプルーダーの文を読んで、心に深い傷を負わせる事件だったのだねとしみじみ思った1本です。
監督:ピーター・ランデズマン 出演:ポール・ジアマッティ ザック・エフロン マーシャ・ゲイ・ハーデン ビリー・ボブ・ソーントン ジャッキー・ウィーバー ポール・ジアマッティ ジェームズ・バッジ・デール ジェレミー・ストロング ジャッキー・アール・ヘイリー コリン・ハンクス ロン・リビングストン
2012年 アメリカ 原題:PARKLAND
(20140715)
→
公式サイトはこちらへ http://parkland-movie.jp/