バルフィを演じるランビール・カプールの芸達者ぶりと、ヒロイン二人の美しさに引き込まれました(^^ゞ
ダージリンで一人の男が死の床に着いたところから始まる物語です。
その老人バルフィ(ランビール・カプール)はある女性へ贈るために自分の写真を撮ろうとしていました。
施設の中で点滴に繋がれている状態だったので、看護を呼びましたけど看護師は居眠り中です。
仕方なく、彼は苦労して起き上がると、美しい日差しの差し込んだ窓に向かって椅子に座り、
ひとりで自動撮影をした後に意識を失ってしまいました。
バルフィの危篤という連絡を受けたのは、その写真を受け取ることになっていた長年の友人である
シュルティ(イリヤーナー・デクルーズ)です。
彼女はダージリンから離れた町の養護施設で講師をしていました。
連絡を受けた彼女は、すぐに電車に乗って彼の居るダージリンへと向かいます。
シュルティの心の中は、遠い日に出会って恋をしたバルフィとの想い出でいっぱいになっていました。
バルフィとシュルティが出会ったのは、結婚を数ヵ月後に控えたシュルティが実家へ戻った時のことです。
いつものようにバルフィが町をふらついていた時、友人と電車に乗っていた彼女を偶然に見かけました。
一目で恋に落ちた彼は駅まで追いかけると、彼女に自分の想いを伝えようとします。
口のきけないバルフィの想いは何とか彼女に伝わりますけど、シュルティは婚約者のいる身でした。
そのことを伝えると、バルフィは改めて友達になって欲しいと申し込みます。
シュルティは彼の真摯な気持ちに動かされて、友達ならOKと返事をしました。
そして、友達として毎日を楽しく過ごす日々が始まりました。
それにしても、バルフィの人生は大変でした~
母は自分が産まれた時に亡くなり、自分は耳も口も不自由です。
でも、いたずらっ子がそのまま大人になったようなバルフィの笑顔と行動は、みんなを幸せにしていきます。
ダメだなあと思っても、ついつい笑って許してしまうのです。
それは彼の心は真っ直ぐで、その表情は言葉が無いことを補って余りあるほど豊かに
彼の心を映し出しているからでした。
誰もが振り返るような美女シュルティも、彼の率直な態度に心を動かされていきます。
彼に恋してしまったシュルティでしたけど、彼女には両親も喜んで認めるような立派な婚約者がいます。
また同じ頃、バルフィを子供の頃から知っている少女ジルミル(プリヤンカー・チョープラー)も
バルフィのことを見つめ始めます。
彼女は両親に疎まれて心を閉ざしていたのですけど、バルフィにだけは素直になっていきます。
そんな三人三様の恋は様々な事件を経て、やがて切なさと喜びの果てに決着を迎えました。
長いのに長さを感じさせない物語でした。
それも素直な心を持つバルフィのなせる業かも知れませんね。
観終った時、ちょっと意外だったけど、こんなインド映画も素敵だなあと思った1本です。
監督:アヌラーグ・バス 出演:ランビール・カプール プリヤンカー・チョープラー イリヤーナー・デクルーズ
2012年 インド 原題:BARFI
(20140827)
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公式サイトはこちらへ http://barfi-movie.com/