ブラッド・ピットが本当にみんなの父親のような存在に見えました。
とても静かな戦場から始まる物語です。
白い馬に乗ったナチスの将校が破壊された戦車や遺体にあふれた戦場をゆっくりと進んでいました。
生きている者のいない世界の静けさが戦場を覆っていて、将校ものんびりとした雰囲気です。
でも、ある戦車の傍を通った時、急に人影が襲ってきます。
それは生き残っていたウォーダディー(ブラッド・ピット)でした。
彼のチームは全員無事でしたけど、戦車が壊れてしまっていたのです。
クーンアス(ジョン・バーンサル)はみんなにからかわれながらも懸命に修理をしています。
そろそろ敵軍に生きていることがばれて攻撃が始まった時、ようやく戦車が動いて戦場から離脱できました。
基地に戻ったウォーダディーたちは仲間たちから驚きの混ざった歓迎を受けます。
戦闘終了から数日が過ぎた彼らは、もう既に死んでいると思われていたのです。
でも、彼らは優秀な仲間を一人失っていました。
そして、代わりに配属されたのが、数週間前に兵士になったばかりの
タイプが得意で事務担当のはずだったノーマン(ローガン・ラーマン)でした。
それにしても、リアルに戦争を感じられるような作品でした。
観ている方は戦場初体験のノーマンと一緒に、戦争とは何かを体験していきます。
敵を殺すことを嫌がり、純粋なドイツ人の少女に真面目な恋をするノーマン。
そんな彼に向かって、ウォーダディーをはじめとする仲間たちは何度も「これが戦争だ」と言います。
それは観ている私たちに向けられているようにも感じました。
そして、ブラピはまさにチームを率いる絶対的な存在でした。
末っ子的なノーマンがウォーダディーに気にかけられている状況を壊すように3人が押しかけるシーンは
ノーマンや相手の少女には気の毒でしたけどちょっと可笑しかったです(^^ゞ
そして、ウォーダディーと共に作戦に命を懸けようとする彼らの心意気には泣かされました。
戦争に参加していた兵士だけでなく、自宅を戦場にされてしまった町の人々も
そして、戦争に参加したくないと意志を貫いた人も、どんどん死んでいきました(T_T)
ラストまで観た時、戦争は惨いものだなあとため息をついたと共に、
心が悲しみでいっぱいになってしまった1本です。
監督:デヴィッド・エアー 出演:ブラッド・ピット シャイア・ラブーフ ローガン・ラーマン マイケル・ペーニャ ジョン・バーンサル ジェイソン・アイザックス スコット・イーストウッド アナマリア・マリンカ アリシア・フォン・リットベルク
2014年 アメリカ 原題:FURY
(20150107)
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公式サイトはこちらへ http://fury-movie.jp/